フルサイズSUVに履かせたい!本格オフロードタイヤ「ヨコハマ ジオランダーX-MT」の実力を試す

TOPレンジのオフロードタイヤで狙うはスターの座!?

最近のタイヤ業界は「スター不在」という問題を抱えている。一昔前まで「ハイグリップタイヤ」や「高級タイヤ」などの人気モノが存在し、御指名も多かった。

しかし、今や高性能車や高額国産車は売れず。結果としてクルマに対する興味の無い実用車ユーザーの皆さん、コストパフォーマンス重視の新興国製タイヤを選んでしまう。

>>岩のようなタイヤパターンがイケてる!ヨコハマ ジオランダー X-MTの画像を見る

クルマ好きがタイヤ選びで重視するのは性能やイメージだ

そんな状況の中、唯一クルマ好き層が多いのはSUVである。私の知り合いのクルマ好き大半がSUVに乗っていたり、次のクルマとしてSUVを考えてます。

私自身、SUVに乗っており、次もSUVを選ぶつもり。クルマ好き層は価格より性能やブランドイメージでタイヤ選びをする。

ここで文頭に戻る。今こそスターを作らないとアカンです。

オフロード専用タイヤのジオランダー X-MTが日本上陸

ということで、ヨコハマタイヤが考えたのは、SUVのTOPレンジ用のタイヤだ。

御予算に余裕あるクルマ好きは、その分野で高く評価されているブランドを選ぶ。SUV用も全く同じ。幸いヨコハマタイヤはラリータイヤやSUV用タイヤで実績を持ち、しかも高い評価を得ている。

今回お披露目されたのは、TOPレンジのオーフロードタイヤ『GEOLANDER(ジオランダー)X-MT』です。

泥沼状態の路面でも問題なし

サイズを見ても解る通り、ジオランダーX-MTはアメリカで販売されているフルサイズSUVにしか履けない。

今回の試乗会も日本の道路事情じゃ持てあますほど大きいトヨタ タンドラやジープ ラングラーが用意されていた。タンドラなんか、マイクロバスと同じサイズだったりして。

ヨコハマタイヤだって、このタイヤが日本でたくさん売れるなんて思ってない。あくまでイメージリーダーという位置づけである。

タイヤそのものも写真を見ていただけば解る通り、舗装路でのグリップや耐久性、騒音などあまり考えていない感じ。

SUVにオフロードパターンのタイヤがクール!

試乗した日は折しもの雨で泥沼状態のモトクロスコースときた。普通タイヤだと4WDだってお手上げになりそう。なのにジオランダー X-MTだとガンガン走れてしまう。

タイヤのデコボコが激しいため、アクセル踏むと泥を遠心力で吹き飛ばす。

最初はコースオフを心配し「10km/h以下で走ってください」と制限していたヨコハマタイヤも、この程度のコンディションならイケると気付いたのだろう、全開アタックしたって何も言わなくなりました。

私らラリーでもっと滑りやすい路面を走ってる。ドロンコ遊びも楽しいです。こういった路面を走ると、SUVの標準タイヤではツマらない。

新型ジムニーにもオフロードタイヤを履かせたい!

標準タイヤは騒音や燃費などを重視しておるため、めったに走らない悪路など二の次。しかもパターンだってオンロードタイヤと全く同じなので面白くない。オフロード性能を重視したタイヤが履きたくなります。

かくいう私も、次に買うSUVは絶対オフロードパターンのタイヤを履かせようと思っている。ただ今回試した『X-MT』タイヤじゃ残念ながらサイズ無し。

ということで、ある程度オンロードもキッチリ走れる『G015』というタイヤか、ジムニーみたいなクロカンSUVなら、一段と悪路に強い『G003』あたりが最高にクールだと思う。私は次のSUVに『G015』を考えている。

ジムニー買ったら1秒も迷わず『G003』でしょう。押し出しの効くSUVの存在感をさらに上げられる。楽しいですね!

[TEXT:国沢光宏/PHOTO:小林岳夫]

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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