ホンダ ストリーム プロトタイプ 試乗レポート(1/2)

  • 筆者: 河村 康彦
  • カメラマン:本田技研工業株式会社
ホンダ ストリーム プロトタイプ 試乗レポート
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新型ストリームを検証!

先進のスタイル、革新的な空間、スポーティな走り。そんな3つの新しい価値の融合を目指して開発した、とされたのが2000年に発売の初代ストリームだ。ミニバンといえば“箱型のプロポーション”と相場が決まっていた(?)中にあって、一見では3列目のシートが存在するとは思えないほどの流れるようなそのルックスは、確かに「出来ればミニバンとは呼んでほしくない」という開発陣の声も納得の出来るインパクトあるものだった。そして、初代モデルに込められたそんなフィロソフィを「今回も基本的には受け継いでいる」というのが、およそ6年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型だ。

“5ナンバー・サイズ”への拘りと共に、「今回はパレット式パーキングに収まる事も念頭に置いた」という新型のボディ3サイズは、4570×1695×1545mm(FWDモデル)。4WDモデルの全高は25mmアップの1570mmとなるが、それでも従来型比マイナス45mmを目指して作られた“低全高プロポーション”は、実際には大方の立体駐車場に無理なく入れるサイズと言って良いものだ。

3列目シートを備える事もあり、カテゴリー分けをするとなればやはりそこでは「ミニバンの一種」。けれども、気持ち的には決してそうではない! と開発者が語るのがこの新型でもある。ホイールベースは20mmの延長。そんなディメンションに加えて最前列シート位置を12mmほど前出しする事で、1~3列目のシート間距離をトータル35mmほど拡大したのも、今度のストリームのパッケージング上の特徴だ。

搭載パワーパック(エンジン+トランスミッション)は1.8リッター・モデルのそれが「シビックからの贈り物」で、2リッター・モデルのそちらは「1.8リッター・ユニットをベースとした新開発エンジンに、オデッセイに用いられてきたCVT」というのが基本。ただし、2リッター・モデルでも4WD仕様のトランスミッションはトルコン式の5速ATだ。ホンダの1.8~2リッター級エンジン向けのCVTは、いまだ“発展途上中”という事であろうか…。

従来型の1.7リッター・エンジンに対して新型の1.8リッター・エンジンがパワー/トルクで勝るのは当然として、2リッターの新旧エンジンで比べるとわずかながらも新型の出力が従来型のそれを下回るのが気になるという人もいるかも知れない。実は新型のエンジンはホンダ得意のVTEC技術を駆使し、吸気バルブ遅閉じ式のアトキンソン・サイクルを採用した“環境・燃費エンジン”でもある。2リッターのFWDモデルにCVTを組み合わせたのも、「実はそれによって優れた動力性能を稼ぎ出す狙いも大きかった」と言う。ちなみに、カタログ等で敢えてアトキンソン・サイクルを謳わないのは、その言葉に非力なイメージが付きまとってしまうのを心配してでもあるそうだ。

こんな新型ストリームのバリエーション構成は、基本的に1ボディ、2エンジン、2駆動方式…とシンプルなもの。さらに、2種類の排気量のモデルには走りのイメージリーダーとしてリア・スタビライザー付きの専用サスペンションに17インチのシューズを履き、メッシュグリルにクロームメッキの装飾バーをあしらった専用フロントマスクや専用のエアロパーツ類などを備える『RSZ』なるグレードも新設をされている。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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