【比較】ホンダ ステップワゴン vs トヨタ ノア・ヴォクシー どっちが買い!?徹底比較/渡辺陽一郎(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
ホンダ 新型ステップワゴン vs トヨタ ノア・ヴォクシー/エンジン対決
エンジンは、ステップワゴンが新型になって新しい展開を見せた。
従来型は直列4気筒の2リッターだったが、新型は1.5リッターのターボを搭載する。最高出力は150馬力(5500回転)、最大トルクは20.7kg-m(1600~5000回転)だ。
ヴォクシー&ノアは2リッターのノーマルエンジンと1.8リッターのハイブリッドを設定。ノーマルエンジンの最高出力は152馬力(6100回転)、最大トルクは19.7kg-m(3800回転)になる。
最高出力は同程度だが、ステップワゴンはターボとあって、20kg-mを超える最大トルクを1600~5000回転で発揮できることがメリットだ。もっとも、ヴォクシー&ノアも最大トルクの発生を3800回転に抑えたから、エンジンの性格は扱いやすい。
ホンダ 新型ステップワゴン vs トヨタ ノア・ヴォクシー/燃費対決
JC08モード燃費はグレードによって異なるが、ステップワゴンの2WDの場合、16インチタイヤを履いた標準ボディのBとGが17km/L、スパーダが16km/L、17インチタイヤのスパーダクールスピリットが15.4km/Lだ。対するヴォクシー&ノアは、アイドリングストップを装着した15/16インチタイヤが16km/Lになる。なので燃費数値に大きな差はない。
そしてヴォクシー&ノアのハイブリッドは、システム最高出力が136馬力。JC08モード燃費は23.8km/Lだから、燃費数値はノーマルエンジンの約150%に伸びる。
エコカー減税は、ステップワゴンが取得税:60%、重量税:50%の減税。ヴォクシー&ノアのノーマルエンジン車は取得税:40%、重量税:25%の減税になる。ヴォクシー&ノアのハイブリッドは免税(100%の減税)だ。
ホンダ 新型ステップワゴン vs トヨタ ノア・ヴォクシー/安全装備対決
装備については安全面で大差が付く。ステップワゴンは、ホンダセンシングとして、衝突回避の支援機能をすべてのグレードにオプション設定した。ミリ波レーダーと単眼カメラを装着して、衝突の危険が迫るとドライバーに警報を発する。
衝突不可避の時には、自動的に緊急ブレーキを作動させることも可能だ。さらに車線を逸脱しそうな時はドライバーに警報を行い、車線の中央を走れるように電動パワーステアリングの支援操舵を行う機能もある。速度制限標識もかなり正確に読み取ってディスプレイの内部に表示する。
上記の機能を応用した快適装備としては、時速30~100kmの間で先行車を自動的に追従走行できるアダプティブクルーズコントロールも採用した。これらの安全装備は、ヴォクシー&ノアには用意されない。なので安全装備と車間距離制御の可能なクルーズコントロールは、ステップワゴンを選ぶ大きなメリットになる。
ホンダ 新型ステップワゴン vs トヨタ ノア・ヴォクシー/価格対決・総評
価格はノーマルエンジンを搭載した標準ボディで見ると、ステップワゴンGが248万円、ヴォクシーX&ノアXの7人乗りが246万8,571円だからほぼ同額だ。
機能と装備のレベルもほぼ同じで、ステップワゴンには「わくわくゲート」が備わり、ヴォクシー&ノアはシートアレンジが充実している。
冒頭で触れたように、背の高いミドルサイズミニバンは「後出しジャンケン」の連続。.
後から登場した車種は、従来型のライバル車を超える機能を持たねばならない。そこで新型ステップワゴンは、「わくわくゲート」とホンダセンシングを搭載した。1.5リッターのターボも、ヴォクシー&ノアの2リッターに比べて動力性能と燃費のバランスが良い。
一方、ヴォクシー&ノアには、2列目をコンパクトに畳む機能が備わり、3列目はレバー操作だけで左右に跳ね上がる。ヴォクシー&ノアの場合、安全装備は早急に充実させる必要があるが、リアゲートの機能とシートアレンジの違いはユーザーのニーズによって選択が変わるから、一長一短だろう。
選ぶ時には、自分が必要とする機能の優先順位を決めた上で、どちらの車種が適しているかを判断すると良い。
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