こんな時こそ楽しいクルマに乗ろう! 軽オープンスポーツの「S660」「コペン」のここが面白い【I LOVE 軽カー】(1/3)
- 筆者: MOTA編集部
「軽自動車」それは、日本独自の規格の中で成長してきた小さな自動車。限られた規格の中で生み出されたその車体には、日本人の英知が凝縮されています。「トール系」「ハイト系」「スーパーハイト系」「セダン」「SUV」などなど、現在ではその枠の中に多様なモデルが登場しています。ここでは、そんな人々の生活を支える軽自動車にフォーカスしてお届け! 今回はその開放的な走りで乗る人間をワクワクさせてくれる軽オープンスポーツの2台を比較します!
人気の軽オープンスポーツ2台のキャラクターの違いは!?
ハイトワゴンやスーパーハイトワゴンなどの実用性重視の軽自動車ジャンルの中で需要の新たな掘り起こしを狙い、2014年6月には現行モデルとなるダイハツ コペンが、翌2015年3月にはホンダ S660がデビュー。発売以降、この2車は軽自動車で貴重なスポーツカー、開放感の味わえるオープンカーといった趣味性の高いモデルとして当初の狙い通り堅調な人気を誇っています。
ホンダ S660│エンジンをミッドシップに搭載する軽自動車サイズのクーペ
ホンダらしさがたっぷり詰まったS660。重量物のエンジンを座席の後部に搭載するミッドシップのオープンスポーツカーで、優れた旋回性能と爽快な運転感覚を目指し開発されました。
ボディは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1180mm。1991年に発売した同じく軽自動車のミッドシップオープンモデル「ビート」の再来にも思えますが、今と当時では求められる安全性能などが大きく違います。開発には小型&普通車サイズで造る以上の困難がありました。
また今のホンダの軽自動車が搭載するS07A型エンジンは(S660はターボを装着)、背の高いNシリーズの搭載を前提に開発されているため、高さがありさらに前後長は短いものに。なのでS07A型をクーペの低いボンネットの下に収めることは実質的に不可能でした。今のホンダが軽自動車でクーペを造る場合、ミッドシップは必然の方式であったというわけなのです。
ダイハツ コペン│電動開閉式のハードトップを装着して外装の着せ替えも可能
2002年から2012年まで約10年間にわたって生産された初代コペン。その後はしばらく空白期間があり、2014年に現行モデルとなる2代目が発売されました。2014年当時、開発者は「約2年の間も開発は続けており、復活ではなくフルモデルチェンジ」と言っていました。
電動開閉式のハードトップを備えた前輪駆動のオープンクーペという成り立ちは初代と同じですが、プラットフォームは「ミライース」をベースにしたタイプに変更。ターボを装着した660ccエンジンも、直列4気筒から3気筒に変更されています。
そしてなんといってもコペンで注目なのは、「ドレスフォーメーション」です。基本骨格に樹脂製の外板(ドアパネルを除く)を装着する構造で、外装の着せ替えが可能となっています。樹脂外板の目的は軽量化や製造コストの低減ですが、副産物として新しい楽しみ方も生まれています。
現行モデルとして一番最初に発売された「コペンローブ」と、2015年に登場した丸目モデルの「コペンセロ」は、ドアを除くと互換性があるので着せ替えが可能。「コペンローブ」の外観を「コペンセロ」に変更する場合、セット価格は35万円前後になります。
ボンネットが低くて短く、背の高いエンジンをボディの後部に搭載し、外観も車両の後方にボリュームがあるS660に比べ、コペンはFFとあって外観も乗用車風。ボディサイズは、全長と全幅こそS660と同じですが、全高は100mm高い1280mm。居住性を含めた実用性の高さも特徴です。
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