来る水素社会に向け、ホンダが「つくる・つかう・つながる」を提案。新型FCV「クラリティ フューエル セル」を発売開始!

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来る水素社会に向け、ホンダが「つくる・つかう・つながる」を提案。新型FCV「クラリティ フューエル セル」を発売開始!
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ホンダが長年にわたり取り組んできた燃料電池技術の集大成

ホンダは3月10日(木)、「東京モーターショー2015」で初公開した新型燃料電池自動車(FCV)、『CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)』の販売を開始した。販売価格(消費税込)は、766万円。2016年度はリース販売からスタートし、約200台の販売台数を想定している。

ホンダ 新型クラリティ フューエル セル
2002年に発表された燃料電池自動車「FCX」2008年に発表されたセダンタイプの燃料電池自動車「FCX クラリティ」

ホンダのFCVの歴史は、1980年代後半よりスタートした燃料電池の開発に遡る。地球規模での気候変動といった課題の解決策として、水素エネルギーにいち早く着目し、水素エネルギーが人々の生活に役立つという信念をもって取り組んできた。

その後、2002年に燃料電池自動車「FCX」を発表。その年、世界で初めて米国認可を取得し、日米で同時にリースを開始した。2008年には、セダンタイプの「FCX クラリティ」のリースをスタートした。

そして今回発表されたクラリティ フューエル セルは、FCVの本格普及を目指すホンダが水素社会の実現に向け、水素を「つくる・つかう・つながる」といったインフラ整備も含め開発を進めたモデルである。

クラリティのプラットフォームは次世代PHV車などにも展開

ホンダ 新型クラリティ フューエル セル
ホンダ 新型クラリティ フューエル セル
ホンダ 新型クラリティ フューエル セルホンダ 新型クラリティ フューエル セル

水素燃料を「つかって」走る、新型クラリティ フューエル セルは、燃料電池スタックを含むパワートレーンを小型化し、ボンネットの下に搭載。この技術により水素タンクのレイアウト自由度が増し、大人5人が広々と過ごすことができるキャビンスペースを確保した。ボディサイズは、全長4915×全幅1875×全高1480mm。車両重量は1890kg。

水素タンクは70MPaの高圧水素貯蔵タンクを搭載し、パワートレーンの高効率化や走行エネルギーの低減により、ゼロエミッションビークル世界トップクラスの一充填走行距離約750kmを達成。一回あたりの水素充填時間は3分程度と、ガソリン車と変わらない使い勝手を実現している。

なお、このプラットフォームは他の電動化技術にも対応しており、今後プラグインハイブリッドモデル(PHV)への対応も予定している。

ホンダでは、こうした電動化技術への積極的な採用により、2030年を目処に四輪商品ラインアップにおける販売数の3分の2をFCV、バッテリーEVなどのゼロエミッションビークルとPHV、ハイブリッド(HV)に置き換えることを目指していく。

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世界初のスマート水素ステーションも同時発表

スマート水素ステーション「SHS」
スマート水素ステーション「SHS」

そして、新型クラリティ フューエル セルのつかう水素を「つくる」べく、開発されたのが、岩谷産業と共同開発したスマート水素ステーション「SHS」。ホンダ独自の、コンプレッサーが不要な高圧水電解システムを採用し、 高圧水素タンクから充填ノズルまでの主要構成部位を世界で初めてパッケージ型に収納したスマート水素ステーションだ。

SHSは太陽光や風力発電による再生可能エネルギーを活用し、ゼロエミッションで水素をつくる。また、小型で低コストなパッケージ型としたことで、商用水素ステーションの整備に時間を要する地域でも容易に導入が可能となり、FCVの普及に貢献する。このSHS、既にホンダ和光本社で稼動を始めており、現在、青山本社でも稼動に向けた準備を進めている。

外部給電機で社会と「つながる」

外部給電機「Power Exporter 9000」
外部給電機「Power Exporter 9000」

そして「つながる」では、外部給電機「Power Exporter 9000」を開発した。これは、FCVを走る電源として、家庭や公共施設に電気を送ることで、車と人々の暮らしをエネルギーを通じてつなげるという物。

Power Exporter 9000は、停電時の緊急電源としての利用や電気を用いた野外活動が可能で、非常時などでも医療機器が安定して使える高品質な電力を供給する。奇しくも明日で東日本大震災から5年の節目を迎えるが、ホンダでは、「Power Exporter 9000」により、災害に強い社会作りに貢献できればとしている。

ホンダが牽引する水素社会の未来像

本田技研工業株式会社 八郷代表取締役社長
本田技研工業株式会社 八郷代表取締役社長

本田技研工業株式会社 八郷代表取締役社長は発表会で、「ホンダが目指す姿とは、街中にSHSやFCVが普及し、水素を身近に活用できるそうした水素社会です。 ホンダのグローバルスローガンは、ザ・パワー・オブ・ドリームですが、この夢の力を原動力に、ホンダの技術を活かして水素エネルギーを作り、使い、繋がることで官民が協力しつつ、日本の水素社会・CO2ゼロ社会の早期実現に貢献していきます。」と、水素社会への取り組みについて抱負を語った。

また、今後の展望については、「クラリティ フューエル セルでは、ガソリン車と同等のパッケージができるようなパワートレインを開発できました。これができたということは、今ガソリン車で対応している車種にも対応が可能なスタートに立てたと思っています。これからクラリティ フューエル セルのリースを開始しますが、いろいろな方のご意見をお伺いしながら車種展開を考えていきたいと思います。ただ、今現在、この次の車種はこういうことだとお話できる段階ではないですが、色々な可能性をこれからも一生懸命検討してできるだけ早くいろいろな車種に展開していきたいという風に考えています。」とコメントしている。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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