アヴァンシアにレビン!? 消えた日本車の名が中国で復活していた!【上海ショー2017】
- 筆者: 加藤 久美子
- カメラマン:Hiroto.Kato・HONDA・TOYOTA
2003年、(コアなファンに)惜しまれつつ消えていったホンダ アヴァンシア
アヴァンシアとは、ホンダが1999年に発売したユニークなコンセプトのステーションワゴン。上級セダンの質感と落ち着きを持ちながら、ゆとりある広さと乗る人すべてが快適な居住空間を目指した車で、独創的な「アーチキャビンフォルム」が機能とデザインの大きな特徴であった。あまり知られていないが4WD仕様もラインナップされており、今でいうところのクロスオーバーSUV風のいでたちで車高は少し高くなり、大型前後バンパーやオーバーフェンダー、大径タイヤ、ルーフレール等を装備していた。
しかし、このアヴァンシア、4WD仕様も含めてコンセプトが新しすぎたのか?サイズが大きすぎたのか?売れ行きはイマイチで発売からわずか4年の2003年には販売を終了している。一代限りのモデルとなった。
2016年、中国で”アヴァンシア”の名が復活した
そして・・・時は流れて2016年。ちょうど一年前に開催された北京モーターショーにて生まれ変わった中国仕様のアヴァンシアが登場。このたびの上海モーターショーでは発売されたばかりの市販モデルがお披露目された。
ちなみに、ベースとなっているのは前回の上海モーターショー2015に出品された『コンセプトD』。3列7人乗り仕様でスポーツターボと呼ばれる排気量2.0L の4気筒ターボエンジンにホンダ独自の9速ATが組み合わされる。全車4WDで近い将来、ハイブリッドモデルも追加予定。
日本では不人気車で消えてしまったが、上質な走りと初代アヴァンシア譲りの広々とした空間に加え、先進の安全技術などを搭載。「冠道」(アヴァンシア)の名の通り、中国向けホンダ製クロスオーバーSUVの最上級モデルとして人気を拡大していくことが期待されている。
内装を中心に一新!上海モーターショー2017に出展する「新型レビン」とは何者?
「雷凌」とは、カローラ・レビンの中国名。なんだかとっても速そうな車名である。この車はいったい何?まさか、あのAE86のレビンが復活?と思ったら、どうやらこれは、中国におけるカローラの兄弟車である「トヨタレビン」のことらしい。ガソリンモデルとハイブリッドモデルをラインナップしている。ちなみに、ハイブリッドの方はボディデザイン、内装などに至るまでほぼすべてが中国市場向けに独自に開発され、中国国内で一貫生産されている。開発初期の段階から生産、販売に至るまでオール中国の画期的なモデルなのだ。2014年4月の北京モーターショーで中国初デビューし、ハイブリッドモデルも翌年2015年の上海ショーで発表。今回の2017上海ショー会場では早くもマイナーチェンジモデルが登場していた。
ハイブリッドは中国で”双撃”と記すらしい
新型カローラ・レビンのボディサイズは全長4630×全幅1775×全高1485mm、ホイールベース2700mm。最新グレードの「185T」は、新開発の1.2リッターターボエンジンを搭載。185とはこの新エンジンの最大トルクが185Nmであることに由来している。トランスミッションは8速CVTと5MTを用意。
仕様のポイントは、新デザインの切削式アルミホイール(黒)、LEDリヤコンビネーションライト(25粒の高輝度LEDを採用)、LEDヘッドライトなど。カラータッチパネルで音声操作も可能としアンドロイド4.0とIOS 7.0以上に対応。車、人、スマートフォンの一体化を実現している。PM2.5に対応した空気清浄機が185Tを含む全車に標準装備されている。
また会場では2018年に導入が予定されている『カローラ』と『レビン』のプラグインハイブリッド車の新しいロゴマークが発表された。その名も「PLUG-IN HYBRID双撃」。「双撃」とはハイブリッドの意味で「双」とは「油电」(油と電気、つまりガソリンとモーターの意味)のこと。ハイブリッドとカタカナで書くより漢字のほうがパワフルに感じるのは私だけ?
[レポート:加藤久美子]
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