フォード エクスプローラー「XLT EcoBoost」試乗レポート ~新たに2.3リッター EcoBoostエンジンを搭載~(1/4)

  • 筆者: 塩見 智
  • カメラマン:和田清志
フォード エクスプローラー「XLT EcoBoost」試乗レポート ~新たに2.3リッター EcoBoostエンジンを搭載~
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まず第一に、1月26日に「フォード・ジャパン日本市場撤退」が正式に発表された。

新しいエクスプローラーを取材し、その出来栄えに感心し、原稿を書いた矢先のことで、さすがに戸惑った。が、輸入業者が撤退を決めた瞬間にクルマが変化するわけではない。明日、明後日に撤退するわけでもない。

また、現在フォードを愛用するユーザーの窓口は何らかのかたちで残るはず。 というわけで、予定通りエクスプローラーの試乗記を掲載したい。

フォード・エクスプローラーはSUVの老舗だ。流行ってるからと、昨日、今日に急造されたSUVではなく、むしろSUVを流行らせたモデルだ。

SUVやトラックが乗用車以上に売れるフォードにとっては、販売面で最も大事な屋台骨的存在だ。1990年に登場した初代から日本にも輸入されており、日本を走るフォード車といえばまずエクスプローラーを思い浮かべる人も多いはずだ。

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現行モデルが登場したのは2010年(日本導入は11年)。この世代でエクプローラーは大きく様変わりした。一番大きな変化は、従来のラダーフレームシャシーの上にボディを載せるタイプから、多くの乗用車同様にシャシーとボディが一体化したモノコック方式となったこと。

またこのことに関連し、エンジンを縦置きする後輪駆動ベースの4WDから、エンジン横置きの前輪駆動ベースの4WDへと変わった。

元々無骨なクロスカントリー・ヴィークルのブロンコからの派生モデルということもあって、エクスプローラーのフレームシャシー+エンジン縦置きという成り立ちは、前提というか約束事というか、核心部分だったのだが、車体の軽量化や部品の共通化など、高効率を求める時代の声にこたえるべく大胆に変化した。

ファンの多い老舗は簡単に消え去るわけにいかないのだ。

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という経緯があるので、11年の日本導入を機に試乗する際には期待半分、不安半分だったのだが、乗ってみて杞憂とわかり、安心したのを覚えている。

サイズを利した安定感のある走り、モノコック化で得られた乗り心地のよさ、オンデマンド4WDとなったことによる燃費向上など、“らしさ”を保ったまま現代性を手に入れていた。さすがは屋台骨だけあってしっかりつくりこまれており、エクスプローラー以外の何物でもなかった。

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塩見 智
筆者塩見 智

1972年岡山県生まれ。1995年に山陽新聞社入社後、2000年『ベストカー』編集部に入社。2004年(株)に二玄社『NAVI』編集部員となる。2009年『NAVI』編集長に就任。2011年からフリー編集者、ライターへ。主にWeb、ラジオ、雑誌等における試乗記からインタビュー、イベントの司会やトークショー等を手掛ける。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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