【新旧比較】「ダイハツ コペン」の新型と旧型を比較してみた/渡辺陽一郎(1/4)

【新旧比較】「ダイハツ コペン」の新型と旧型を比較してみた/渡辺陽一郎
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日産 シルビアトヨタ スープラ

スポーティクーペの売れ行きは、1990年代の中盤~2000年代にかけて、わずか10年ほどの間に10%前後まで下がった。若年層のクルマ離れもあるが、北米市場でもクーペの売れ行きが冷え込み、車種数も大幅に減ったからだ。2002年には日産「シルビア」やトヨタ「スープラ」が相次いで生産を終了。クーペは販売台数をさらに下降させた。

先代(初代)ダイハツ「コペン」は、クーペが冬の時代を迎えたまさにその時、2002年に登場している。電動開閉式のアクティブトップを備え、エンジンは直列4気筒のツインカムターボ。「持つ悦び」と「操る楽しさ」をコンセプトに、軽自動車でありながら本格的なクーペの機能を備えた。

この後、コペンは特別仕様車の設定などを行いながら生産を続け、2012年に終了した。そして約2年後の2014年6月に、2代目の新型コペンが登場した。

ホンダ S2000

コペンの新旧比較でまず考えるべきは、先代型が発売された2002年と、新型が登場した2014年の時代背景だ。

2002年は、先に触れたとおりクーペにとって冬の時代の入口だった。シルビアとスープラは生産を終えたが、1999年に登場したホンダ「S2000」とトヨタ「MR-S」、2001年のホンダ「インテグラ」などは現役だ。クーペの品ぞろえは減っても、今に比べるとまだ勢いがあった。そのために電動開閉式のアクティブトップを備え、「持つ悦び」と「操る楽しさ」をコンセプトに掲げれば、先代コペンは「普通の新型軽自動車」に位置付けられた。

トヨタ MR-Sホンダ インテグラトヨタ 86ホンダ CR-Z

ところが2014年の状況はまったく違う。2012年にトヨタ「86」とスバル「BRZ」が登場したものの、クーペの車種数はハイブリッドのホンダ「CR-Z」を含めて10車種に満たず、市場の規模も小さい。初代コペンの登場から12年を経て、今日のクーペは「個性」を通り越し、「特殊」ともいえる存在になっている。「持つ悦び」と「操る楽しさ」だけでは、もはや通用しない。

ダイハツ 新型コペン

そこで新型コペンは「DRESS-FORMATION/ドレスフォーメーション」という新しいコンセプトを打ち出した。内外装をユーザーが好みで脱着し、外観を自由に変更できるものだ。

この「ドレスフォーメーション」は、軽量化や生産行程のコスト低減などを視野に入れ、ボディを樹脂製にしたことで実現できた。プラットフォームは新骨格構造の「D-Frame(Dフレーム)」で構成され、ボディの底面を中心とした骨格が高い剛性を確保する。

ダイハツ 新型コペン進化度数の基準

つまり「Dフレーム」によって樹脂製ボディが成立し、着せ替えの「ドレスフォーメーション」に発展したわけだ。

「Dフレーム」と「ドレスフォーメーション」は、先代モデルには見られなかった新しい試みで、今の時代に新型コペンを生き残らせる重要な魅力になる。この2つの要素がなければ、新型コペンは商品化されなかった。

従って新旧コペンの最大の違いも、樹脂とスチールというボディの素材と、着せ替えが可能か否かになる。

今回も、分かりやすい進化度数の基準として採点表を設定。劇的な変化から、これまで「何となく変わったかも」程度だった違いまで、進化の度合いを徹底的に採点する!

ボディスタイル&サイズ

ダイハツ 新型コペンダイハツ 旧型コペン

ボディサイズは、軽自動車とあって新旧モデルともに全長と全幅は等しい。全長は3395mm、全幅は1475mmで、軽自動車枠ギリギリの寸法だ。

全高は先代型が1245mm、新型が1280mmだから、後者は35mm高くなった。歩行者保護の安全要件を満たすためにボンネットの位置が高まり、これに伴って天井も持ち上がっている。

ボディの前後は、先代型はヘッドランプが丸型にデザインされて独特の愛敬を見せていたが、新型は鋭角的で、ボディサイドには大きなラインが入る。

外観の個性は先代型が強かったが、新型も軽自動車のサイズで、陰影のあるスポーティーな造形に仕上げた。

進化度数:3点/10点(比べてようやく気付くレベル)

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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