シボレー カマロ 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:オートックワン編集部
現代風にアレンジしたエクステリア・インテリアが目を引く
1967年に発売された初代を彷彿とさせるデザインは、現代風にアレンジされてどことなく未来的なイメージさえ漂わせている。映画「トランスフォーマー」にも登場したほどで、そのデザイン性は発売前から目を引いた。
ロングノーズ・ショートデッキの、スポーツクーペらしいサイドビュー。そしてリヤフェンダーのマッスル感。なかなかの出来栄えだ。
日本に導入されるのは3.6リッターV6のLTRSと、6.2リッターV8のSSRSの2モデル。仕様を説明すると、米国ではLS・1LT・2LT・1SS・2SSの5つのグレードが設定されていて、LSは18インチタイヤを装備したエントリーモデルで2SSが最高級モデル。これらを比較すると、サスペンションのブッシュに至るまで設定が異なる。
このうち、日本に導入されるのは2LTと2SS。つまり、2LT=V6モデル(LTRS)、2SS=V8モデル(SSRS)。さらに両モデルに付くRSとは、エクステリアパッケージのことで、これにより20インチタイヤとHIDキセノンヘッドランプが標準装着されているのだ。このためV6モデルにはRSが、V8モデルにはSSのイニシャルバッジが付けられている。
インテリアは、最近のスポーツタイプとしては素晴らしい出来上がりだ。60年代を連想させる角型メーターを多用してモダンな印象を与えてくれて、とてもリラックスできる。リヤシートもしっかりと作ってあり、左右セパレートさせた4座だ。
6.2リッターのV8エンジンは、コルベットC6に搭載されるLS3エンジンをベースに低負荷時には気筒休止を行い4気筒で走ることにより燃費を助けるアクティブ・フューエル・マネージメントが採用されている。
それでも最高出力は405psと、1,780kgの車重を引っ張るには十分すぎる。
V8は伝統のOHVなのに対して、V6はDOHC。こちらは、2008年モデルのCTSに搭載されたものと同じエンジン。直噴式を採用していて、高速燃費が12.3km/Lと環境性能を謳っている。しかもV6はレギュラーガソリン対応だ。
ちなみに、ハイオク仕様のV8でも10.6km/Lというから気筒休止の技術が効いているのだろう。この気筒休止技術は、もともとキャデラック・ノーススター・エンジン(V8)で、たとえ冷却水が無くなってしまっても偶数番と奇数番のシリンダーにそれぞれ爆発燃焼と空気のみによる給排気の役割を与え、シリンダーを隣のシリンダーで冷却しながらオーバーヒートせず修理工場まで走らせるというテクノロジーを発展させたものだ。
トランスミッションは、GM内製の6速AT。ステアリング上のタップを押すことでパドルシフトのようにマニュアルシフトが可能だ。
V8モデルには、よりハードなサスペンション(ブッシュ類を含めて)と、LSDが標準装備される。また、V8のブレーキは4ポッドアルミキャリパーのブレンボ製でローターサイズはF:350mm/R:365mm。一方V6モデルは前後1ポッドでフロントは鋳鉄、リアはアルミ製だ。
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