ベントレーがスキー!? 高級ブランドコラボ 「zai for BENTLEY」/大谷達也(1/2)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:ベントレーモーターズジャパン
ベントレーに乗って、雪道を走りましょう
「スイスに行ってベントレーに乗りませんか?現地ではスキーも楽しめますよ」そんな話を聞いて断るクルマ好きは滅多にいないはず。私?もちろん、ありがたくお引き受けしました。
でも、なぜベントレーがスキーを……?
現在のベントレーには大きく分けてふたつのラインナップがあります。ひとつは、ミュルザンヌ。全長5.6m近い伸び伸びとしたボディに、6.75L(英国流にいうと6 3/4L)という伝統の排気量のV8エンジンを積んだミュルザンヌは、ベントレーの正統な血筋を引き継ぐフラッグシップモデル。歴史、格式、おごそか、なんて言葉の似合うクルマです。
もうひとつのコンチネンタルは、このベントレーの伝統を最新のテクノロジーで再構築したグランドツーリングカー。こちらはサルーン、クーペ、コンバーチブルの3タイプからボディが選べますが、パワートレーンはデビュー当時からW12 6.0Lエンジン+4WDの一本だけでした。
ところが、今年に入ると駆動系は4WDのままエンジンを4.0L V8に置き換えたクーペ・モデル、その名も「コンチネンタルGT V8」がデビュー。W12エンジンを積むもともとの「コンチネンタルGT」に比べると、排気量もシリンダー数も少ない「コンチネンタル GT V8」は、何となくエントリーモデルのようにも受け止められていましたが、実際に乗ってみると、エンジンが軽い分、クルマとしての反応も軽快で、サスペンションもそれにあわせてしっかり味付けし直された「コンチネンタルのスポーティー・バージョン」に仕上がっていたのです。
いずれにせよ、コンチネンタル・シリーズの駆動系はどれも4WDで雪道に強い。だから雪道を走りに行きましょうよ、という話になったわけですが、ベントレーとスキーを結びつけるには、もうひとつのエピソードが必要になります。それが、ハンドメイドの超高級スキーブランド「zai(ザイ)」です。
オールハンドメイドスキーブランド『zai』
高いスキー板って、値段はどのくらいのイメージですか?10万円?20万円?まあ、せいぜいそのくらいですよね。でも、zaiスキーはいちばん安くても40万円くらい、いちばん高いシリーズだと80万円くらいします。
なんでそんなに高いかといえば、zaiスキーはすべてハンドメイド、つまり職人がひとつひとつ手間ひまかけて仕上げる手作りだから。そして、材料に徹底的にこだわっているからです。
ちょっと高級なスキーだったら、カーボンファイバーを使うなんてもう珍しくありませんよね。もちろん、zaiにもカーボンを使ったスキーはあります。でも、アラミド繊維より丈夫なダイニーマなんて素材は初めて聞きました。それどころか、片麻岩(へんまがん)の一種まで使われているんです。石ですよ、石!
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