アウディ 新型A1スポーツバック試乗|ナマイキ可愛い最小コンパクトは、走りも装備もプレミアムだった!(2/2)

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いよいよ試乗、“ライトサイジング”は吉と出る?

ハンドリングの面白さは絶品!

今回の試乗はワインディング中心で前述の気筒休止システムの恩恵にはほぼ与(あずか)れなかったのだけど、このエンジンと7速Sトロニックのマッチングはすでにグッドな仕上がりだ。

駆動方式はFFのみ、とエントリーモデルらしい割り切りはあるのだが、FFながらも“クワトロメーカー”らしいセッティングはちゃんとなされていて、このあたりはさすがアウディ、といえるところ。

むしろ鼻先の軽いFFだからこそのしゅっと爽やかなコーナーの進入から、反してコーナー後半にはグイっと押し出すようなトルクを足せる感じは四駆チック、と、まさに双方の美味しいトコ取りな感覚があって、これはまさに軽量・コンパクトなA1だからこそ享受できる個性でもあると感じた。

なんとも独特でユニークなのだ。そう、単純にハンドリングが面白い!

話は横道に逸れるが、わずか1220kgながら接地感の味付け方も抜群で、このあたりもアウディらしいハンドリングが実現されている所以ともいえる。

加速ムラのない、なめらかな仕上がり

そして、このコーナリングの最中にも威力を発揮するのが7速Sトロニックだ。シフトチェンジが驚くほどなめらか、かつシームレスで、加速にムラが生まれがちなダウンサイジングターボらしからぬ滑らかさ。

特に登坂のヘアピンなど車速変化が大きくなるようなところに来ると、エンジン自体の繊細な吹け上がりもさることながら、シフトダウン/アップにムラがないことがともて気持ちいい。ちゃんと車速に合ったギアを選択してくれるからこそ、ターボラグも最低限に抑えられているという感じだ。

この途切れのなさはむろん、時速0キロを含む超低速からの走り出しなんかにも言えて、さすが“ライトサイジング!”と膝うつ良き仕上がりだ。

このコンパクトに、この先進性はズルい

デジタル感がまぶしいコックピット

さて、この新型A1スポーツバックはブランドのエントリーモデルでもあることから、デジタルコンシャスな若年世代をも取り込むべく、先進を意識したインターフェースが積極的に採用されているのも大きなセールスポイントだ。

そもそもデジタルと光り物(ライト系ですね)に関しては一家言あるアウディのこと、従来のMMIインターフェースをさらに進化させた。

メータークラスターの中をフルデジタル化し(標準装備)、ナビなどを表示できるバーチャルコックピットはそのまま継承(オプション)。画面の操作はステアリングホイール内のスイッチで行える。

メインディスプレイは10.25インチでこちらはタッチ操作にも適応し、他モデルでお馴染み、シフトノブ周辺に配されたダイヤル式のコマンドスイッチは廃止されている。

ちょっと驚きの快適装備

ほかにはスマートフォンの非接触充電(iPhone8以降対応)、USBポートは2つ、そのうちのひとつはType-Cで、ノートパソコンなどの充電出力にも対応(!)しているという。また、オプションだがバング&オルフセンのオーディオも用意された。

世代的にかなり上級兄貴分のQ5なんかよりよっぽどいいものが入っている…ちょっと驚きの内容だ。

安全装備もグレードアップ

そして、運転アシスタンスも上級グレードに引っ張られて最新世代に。

レーダーセンサーで前走車、歩行者などを感知するとアラートで知らせ、それでもドライバーが気づかないとブレーキに微振動を与えて注意を促す。さらに危険な状態が続くと自動的に減速し、停止させるところまでをサポートする「アウディプレセンスフロント」は標準装備となる。

オプションも豊富で、アシスタンスパッケージにはアクティブレーンアシスト、アダプティブクルーズコントロールにくわえ、パーキングアシストも備えた。

さて、どれを買おうか

まさに盛りだくさんの進化を遂げたアウディ 新型A1スポーツバック。

装備をシンプルにして廉価なアドバンスか、上級装備のSラインか。それとも1.0リッターエンジンを待つか。

またコンパクトに楽しみが増えた。

[筆者:今井 優杏/撮影:茂呂 幸正]

本国・ドイツでの海外試乗レポートはコチラ

アウディ 新型A1スポーツバックの主なスペック

アウディ A1スポーツバック 35 TFSI アドバンスド/ Sライン/ 1st エディション 主要スペック比較表

車種名

A1スポーツバック

A1スポーツバック

A1スポーツバック

グレード名

35 TFSI アドバンスド AT

35 TFSI Sライン AT

1st エディション AT

価格(消費税込み)

365万円

391万円

443万円

全長×全幅×全高

4040mm×1740mm×1435mm

4045mm×1740mm×1435mm

4040mm×1740mm×1435mm

ホイールベース

2560mm

2560mm

2560mm

駆動方式

FF

FF

FF

車両重量

1220kg

1220kg

1220kg

乗車定員

5名

5名

5名

エンジン種類

直列 4気筒 DOHC

直列 4気筒 DOHC

直列 4気筒 DOHC

総排気量

1497cc

1497cc

1497cc

エンジン最高出力

110kW(150PS)/6000rpm

110kW(150PS)/6000rpm

110kW(150PS)/6000rpm

エンジン最大トルク

250Nm(25.5kg・m)/1500rpm

250Nm(25.5kg・m)/1500rpm

250Nm(25.5kg・m)/1500rpm

トランスミッション

7速Sトロニック

7速Sトロニック

7速Sトロニック

使用燃料

ハイオク

ハイオク

ハイオク

タイヤサイズ

215/45R17

215/45R17

215/45R17

※1.0L 直列3気筒エンジンを搭載するA1スポーツバック 25 TFSIの日本導入は、2020年夏頃を予定。

アウディ/A1スポーツバック
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新車価格:
304万円366万円
中古価格:
53.2万円386.6万円
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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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