[速攻試乗]美しいスタイル、そしてこのうえなく愉しい走り/アルファ ロメオ 4Cスパイダー 国内初試乗レポート(5/6)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:和田清志・FCAジャパン
ワインディングに連れて来ると、もうイタリアンスポーツの血は隠せない!
本領発揮は、いうまでもなくワインディングロードのような場所だ。
もちろん登りの直線の長い区間などに差し掛かれば600psや700psの本格スーパーカーに遅れを取ることもあるだろうけど、排気量も価格も1/2、あるいは1/3以下であることを考えたら、ちょっとマジカルな速さだし、コストパフォーマンスだってめちゃくちゃ高い。それどころか、コーナーが続く場所では、そう無理なくついていけるどころか、次第に追い詰めていくことだってできる。
コーナリングスピードの速さは、やはり尋常なレベルじゃない。そのときのダイレクト感、レスポンス、素直さ、自在感──そうした楽しさや気持ちよさは、クーペから何ひとつ劣っていたりはしない。
オープン化のネガはまるでなし
おそらく皆さんが気になるのは、ボディの剛性感はどうなのさ? ということだろうけれど、実は走っているときのほとんど時間、僕はそこに全く意識がいってなかった。
厳密にいうなら、強い横Gをかけた状態でわざと大きなうねりやちょっとした段差があるラインにのせて走ってみたりすると、頭の上の方が微かに動くような感じがすることもなかったわけじゃないのだけど、おそらくほとんどの人は気づかないであろうレベルのものだし、そもそも意地悪くそうした動きを出してみようとしてやっていること。
むしろ、そんなときでさえ自分の胸から下辺りまでの高さはガシッと固く微動だにもせず、当然ながらクルマの挙動がクーペと全く変わらないことの方に感心させられる。オープン化に伴ってのネガは、僕にはひとつも感じられなかったのだ。
[オープンならではの魅力・・・次ページへ続く]
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