マツダ CX-5(2014年一部改良モデル)試乗レポート/九島辰也(1/3)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:茂呂幸正
そしてもうひとつが走りだ。マツダ「ロードスター」を有する彼らは大手メーカーとは異なる味付けのクルマを研究開発する。その背景には国内シェア約5%という台数が関係するとも言われる。つまり、マツダのターゲットは万人ではなく、“クルマ好き”もしくは“マツダ好き”といった層。老若男女誰もが使いやすく乗りやすいクルマ……という定義は必要ないといっていいだろう。
今回CX-5に乗ってそれはまた一段と強く感じた。出たばかりの印象があるモデルだが、開発陣は手を休めることなくこいつを進化させた。そしてその中身はかなり走りに振っている。SUVとしての性格からそこまで必要ないのでは?と思えるようなベクトルへ舵を切ったようだ。
具体的にはステアリングフィールがよくなり、乗り心地が向上している。総合的により滑らかに走るといった印象だ。パワステのチューニングは比較的軽めだが、切りはじめから少し経つとしっとりさが現れる。この辺は好き嫌いもあるだろうが、個人的には好印象。輸入車のSUVは重めにセッティングするところもあるが、それとは別モノだ。背の低いクルマと似たテイストに仕上げているのがマツダ流である。
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