2012年から自動車にかかわる税はどうなるの?

2012年から自動車にかかわる税はどうなるの?

今、新車購入を検討中です。2012年から自動車重量税と、自動車取得税が廃止になるとのことですが、これは本当に実現するのでしょうか。そうなればクルマが買いやすくなると思うのですが、代わりに何かに負担がのしかかるみたなこともありうるのでしょうか?率直に喜んでよいのですか?教えてください。(ガブリエルJrさん)

エコカー減税とグリーン税制が2012年3月末で終了、さらにプラス消費税アップ?とのことですが、クルマを買うなら、来年3月までの登録を間に合わせるように手を打つか、それとも2012年の自動車取得税と自動車重量税がなくなる時期を待って買ったほうが良いのか、どちらが賢い買い方と思われますか?(mp45さん)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

ご質問をいただいてからかなり時間が経ってしまいました、どうもすいません。でもその間に、いろんな政治的な動向がおぼろげながらハッキリしてきました。 まず重量税と取得税の廃止ですが、これは経産省が主張していた案です。

新聞を読んでいると、なんかそれで決まったように感じてしまいますが、省益と省益がぶつかりあっていますので、よーく記事を読まないと本当のところは見えてきません。結局重量税と取得税の廃止は、税収不足から先送りとなり、消費税増税の際に改めて検討する方向です。

消費税を10%に上げる時、そこにさらに取得税(5%)が乗っかると、新車を買う時の購入税が合計15%になってしまう。これじゃ新車がまるで売れなくなることは確実。よって、消費税を上げる時はその分取得税を下げましょうかね……みたいな感じです。まだ全然決まったわけじゃないですが、今はそんな感触ですね。

エコカー減税については、現在の制度は今年度いっぱい(2012年3月)で終了するわけですが、それをやると景気への悪影響が大なので、恐らくなんらかの形で継続されると思います。これはまったく「恐らく」で、具体的には何も決まっていませんが、なんだかんだで、結局すべてば消費税増税の時期までズルズルと現在の減税水準がおおむね維持されたまま行くんじゃないでしょうか。消費税増税だって、政府が言っている通りに実行できるかどうかはまったく未知数ですが・・・。

ということで、当面はあまり大きな変化はないのではないかなぁ、と私は考えています。もちろんすべて単なる推測ですが。なんせ、政治の世界は五里霧中ですから!でも、ひょっとしてエコカー減税が縮小される可能性もありますから、仮に買い替えの時期ならば、今年度中に納車までこぎつけておいた方がいいかもしれません。

契約があまりギリギリになると、納車が間に合わないことも考えられますしね。

MJブロンディの「ひとりごと」

日本は自動車にかかわる税金が高い!と言われます。確かにアメリカに比べると猛烈に高いです。しかしアメリカという国は、自動車諸税が例外的にバカ安な国でして、鉄道も未発達でクルマがなけりゃどこにも行けませんから、比較すべきじゃありません。

ヨーロッパに比べると日本は、毎年取られる「自動車税」がきわめて高いです。またヨーロッパには、重量税や取得税のようなものもありません。 ただし買う時には、いわゆる消費税(VAT=付加価値税)がかかります。その率はなんと20%前後!国によって率は違い、半額控除している国もありますが、いずれにせよ高いです。

日本の場合、消費税5%取られた上に取得税も5%取られて、他の物品に比べるとクルマだけ税が重いわけではありますが、しかしトータルで10%なら、購入時の課税率は相対的には高くない、と見なければなりません。なお、燃料税は日本よりヨーロッパの方が高いので、ガソリン・軽油の価格も日本より高いです。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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