スポーツカーに高評価を与えている自動車雑誌に疑問を抱いてます

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スポーツカーに高評価を与えている自動車雑誌に疑問を抱いてます

私も50歳を目の前にし、今まで頻繁に買っておりましたENGINE誌や、以前ありましたNAVIのような雑誌がうっとうしくなってきて、購入を止めました。

うっとうしいと思う点は、相も変わらず伊豆スカイラインや箱根スカイラインを免許一発取り消しの速度で(多分ですが)走行し、その時の印象で車の全てを決めるというのが非現実的過ぎて、しかも今のご時世、もっと大事な車に求める価値があるのではと思うのです。

ENGINEにとって、燃費とはあまり意味のないことでしょうか?

おそらくそういう車の存在が必要だし、ハイブリッドのような車ばかりではつまらない、でしょうが、ENGINE誌で高得点を得る車ばかりでは、環境破壊はあっという間でしょうし、ハイブリッドのような車があるからこそ、ガソリンをまき散らすような車がいまだに走れる石油状況だと思うのです。

清水さんはどうお考えになられますでしょうか。(モモヤマさん)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

モモヤマさんの、「ハイブリッドのような車があるからこそ、ガソリンをまき散らすような車がいまだに走れる石油状況だと思うのです」という意見に同感です。

ただ私は、長年、「フェラーリこそ究極のエコカーだ」とも提唱しています。

なぜか。フェラーリはあまり乗らないクルマだからです!フェラーリユーザーの平均走行距離は、年間1,000~2,000キロ。そして車両の寿命はほぼ永遠?です。

フェラーリは誕生以来、事故による全損以外、いわゆる「廃車」がありません。それは、永遠に市場価値があるからです。全損しても、利用可能な部品はすべて使われます。昔のクジラを思わせますね。

フェラーリは、ステレオタイプな見方だと、「ガソリンをまき散らすクルマ」でしょう。といっても平均燃費はリッター6キロほどあり、ごく普通の2リットル級セダンがリッター9キロだとしても、それほど「ガソリンをまき散らして」いるわけではありません。

しかも、平均走行距離は極端に少ない。年間1,000キロ走るフェラーリは、年間1万キロ走るプリウスに比べると、二酸化炭素排出量は3分の1くらいなのです!

加えて廃車がないので、ゴミが出ない。生産台数も極端に少ない。私が「フェラーリこそ究極のエコカー」だというのが、あながちこじつけではないことがわかっていただけるかと思います。

これはあくまで一例ですが、世の中、ひとつの価値観では割り切れないことがたくさんあります。

私が重視しているのはバランスです。燃費の悪いクルマに毎日毎日乗るのは、間違いなくエコじゃありません。なので、燃費の悪いクルマの場合、ある種の工芸品であり、かつ、短い距離で爆発的な快楽が得られることが重要だと思っています。その究極がフェラーリです。

一方、日常的に乗るクルマは、燃費と快楽のほどよいバランスが必要ではないでしょうか。その結果私は、ハイブリッドカーの初代プリウス(平均燃費リッター18キロ)と、1,600ccガソリン直噴ターボのシトロエンC5(平均燃費リッター13.5キロ)を足にしています。

ENGINE誌は、クルマの快楽を追求した記事が中心ですね。モモヤマさんは、そのことに抵抗を感じるようになったのでしょう。しかし、クルマの快楽については、ENGINE誌は非常な強みを持っていますし、読者はENGINE誌にそういう情報を求めていることも確かです。人それぞれ役割があるように。

ENGINE誌だけでは、情報が不足するかもしれない。その点は読み手がバランスを取って、他の情報も集めようじゃないですか!

すべての雑誌が燃費燃費になってしまったら、世の中が画一的でつまらなくなってしまいます。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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