電気自動車は今すぐ買った方が良い?それとも待ったほうがいい?
- 筆者: 清水 草一
電気自動車は今すぐ買った方が良い?それとも待ったほうがいい?
電気自動車は、今すぐ買ったほうがいいのでしょうか。それともまだしばらく待ったほうがいいのでしょうか。
其の疑問、「MJブロンディ」がお答えいたします!
私は、電気自動車は、現在はまだ一種の「スーパーカー」だと考えています。スーパーカーとは、実用性に制約があるけれども、他では得られない特殊なヨロコビのあるクルマのことです。私はここ17年間フェラーリに乗っているので、それを強く感じます。
では、その類似点を羅列してみましょう。
・電気自動車は遠出が苦手
なぜなら航続距離はまだ100キロくらいで、充電設備はまだ発展途上だし、充電に時間がかかるから。
・スーパーカーも遠出が苦手
なぜなら故障が怖いし、狭くて荷物が載らないから不便だし、長距離走ると下取りが下がるから(フェラーリの場合、走行距離が3万キロを超えるとかなり価値が下がってしまう)
・電気自動車はカッコイイ
なぜなら世の中エコブームで、中でも電気自動車は最先端の珍しい乗り物だから。乗り味も最先端感満点。急速充電していると、次々に話しかけられてヒーロー気分が味わえる。
・スーパーカーもカッコイイ
なぜなら見るからにカッコイイから。もちろん性能は最先端、富の象徴としての部分もある。ただ日本では、そのカッコ良さにはかなり翳りが見えていて、昔のように人々が振り返ることはもうあまりない(カウンタックを除く)。
つまり、いま電気自動車を買うということは、スーパーカーを買うようなものです。そこにはある種の覚悟が必要です。その覚悟がない場合は、まだ見送っておいたほうがいいでしょう。
電気自動車の将来は、ひとえに電池の性能にかかっています。
現在最先端のリチウムイオン電池でも、エネルギー搭載量は、ガソリンに換算するとわずか3~4リットルくらいなのです。これが10リットルになれば、モーターのエネルギー効率の良さによって、現在のガソリン車とほぼ遜色ない航続距離になり、実用性は断然増します。
ただそのためには次世代の、より高性能な電池の登場が不可欠です。次世代電池がなにになるか、まだはっきり見えていませんが、リチウムイオン電池も性能がここまで来るのに30年くらいかかっていますから、次世代電池が実用に供されるようになるまで、最低でも10年はかかるのではないか・・・と私は漠然と考えています。
当面、電気自動車は、シティコミューターとして発展して行くでしょう。シティコミューターとしては、コストさえ下がれば現状の性能で何の問題もありません。
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