ワンボックスのハイブリッドカーは発売されないの?
- 筆者: 清水 草一
ワンボックスのハイブリッドカーは発売されないの?
初めまして、自分は建築関係(職人)の仕事をしているのですが、作業車のほとんどがハイエースかキャラバンなのです。
そこで!このハイエースやキャラバンのハイブリットが出来れば、かなりCO2削減になるはずですし、職人さんもガソリン代を削減出来て大変良い事だと思うのですが、発売予定の話などないのでしょうか?(sakura)
其の疑問、「MJブロンディ」がお答えいたします!
ワンボックスのハイブリッドカーは、近い将来必ず出てくると思います。
現在、フォークリフトのハイブリッド化が進んでいます。フォークリフトは発進・停止が多いので、ハイブリッド化のメリットが大きいんですね。
都内ではプリウスのタクシーがかなり多数走っていますが、プリウスだと都内の業務でもリッター15キロ程度走るそうです。これは、クラウンコンフォートなどLPG車のリッター5キロと比べちょうど3倍。
LPGの単価の安さや車両価格の違いを考慮しても、プリウスにはメリットがあると言います。
ハイエースやキャラバンなどの業務用車両も、タクシーにやや近い使われ方をしますから、ハイブリッド化のメリットはあるのではないでしょうか。
ただ問題は、それらワンボックスカーは、スペース効率が極めて重要だという点です。
つまり、バッテリーを積むスペースがちょっと問題になります。現行エスティマハイブリッドは、センターコンソール下にバッテリーを搭載しています。
先代は3列目シートの下に搭載していたため、3列目は収納できず、ミニバンとしては使い勝手がいまひとつだったので、そっちに移動されました。が、現行モデルのセンターコンソール下でも、1列目のウォークスルーができないというデメリットがあります。
業務用ワンボックスカーは、エスティマと違ってエンジンが運転席と助手席の間の床下にあるキャブオーバータイプですが、電池をどこに置くか?はさらに重大な問題になります。購入者のコスト意識も、一般乗用車よりはるかにシビアです。
つまり、リチウムイオンなど、高効率・コンパクトなバッテリーが安く供給されないと、実現は困難ではないでしょうか。ということで、実際に販売されるのは、早くても数年後ではないかと予想します。
MJブロンディの「ひとりごと」
レクサスGSとLSのハイブリッドは、ともに後席の後ろ側にバッテリーを搭載しているため、トランクスペースが大幅に小さくなっています。
ゴルフバッグも2本ほどしか積めないので、「これでよく苦情が出ないな」と思ったりします。実際には、こういう高級ハイブリッドカーに乗る人は、乗り合わせてゴルフに行くことなどないので特に問題ないのでしょうが、ワンボックスカーではそうは行きません。スペース性は命です。
ユーザーも、スペースが狭くなるくらいなら、ハイブリッドを諦めてしまうでしょう。
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