【センターメーター】センターメーターのメリット/デメリット
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:原田淳
【センターメーター】センターメーターのメリット/デメリット
メーター類は、以前はドライバーの正面、ステアリングの内側から覗く形が普通でしたが、最近はダッシュボードの中央にある「センターメーター」が多くなっています。これって、実際使ってみるとどうなのでしょう?ちゃんと見えるのでしょうか。
その謎、私がおもしろ可笑しくお答えいたします。
センターメーターは、ミニなど一部の欧州車では昔から採用されていたが、近年トヨタの小型・中型車が特に好んで採用していて、日本でも一般的になった。インパネ中央部と言っても、たいていフロントウインドウに近い場所に設置されているのが特徴だ。
最大のメリットは、前方視界の中にメーターが入ってくるため、運転中に視線をあまり移動せずに、速度などの情報を確認できること。そのメリットを最大限生かすため、表示がより奥にあるように錯覚させ、焦点を合わせるのもラクにしている深視点メーターの採用例が多い。
エンジンの回転計や水温計など、クルマには様々な情報を表示するメーターが備わるが、最近のクルマは速度計以外のメーターはほとんど確認する必要がなくなっているため、センターメーターのほうがステアリングの周辺のデザインがスッキリして良いという意見もある。
また、純正カーナビもほぼ100%センター位置に設置されるので、カーナビ装着車は、運転中の視線移動量がさらに少なくなって好都合だ。
ただし、スポーツカーの場合は、エンジンの回転計の針の動きが跳ね上がる様子を目で楽しむ、というような趣味性が求められるので、メーター類はセンター式よりも、ドライバーに近いステアリングの奥に位置するほうが望ましい。またセンターメーターは、右ハンドル車の場合、右コーナーでは視点移動量が大きくなってしまうというデメリットもあり、走りを重視するスポーツカーにとってはデメリットになる。
清水草一の「ひとりごと」
実際に使ってみると、センターメーターは特にデメリットは感じないが、それほど視点移動が少なくてすむかといえばそうでもない。結局、「どっちもあまり変わらない」というのが私の正直な感想だ。熟練ドライバーほど、運転中、視点をしょっちゅう移動させ、ルームミラー、ドアミラーなどを確認している。そういうドライバーにとっては、通常のメーターを見ることなど、大した視点移動じゃないのだ。
ただ、初心者の場合は、あまりミラーを見ずに前方ばかり注視している場合が多く、そういう人にとっては、センターメーターの方が見やすく感じる傾向がある。実際、家人に聞いてみたら、「プリウス(センターメーター)は見やすい気がする」とのことでした。
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