消費税の増税が予定されていますが、車購入への影響ってあるの?【教えて!MJブロンディ】

消費税の増税が予定されていますが、車購入への影響ってあるの?【教えて!MJブロンディ】
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消費税の増税が予定されていますが、車購入への影響ってあるの?

2014年4月に消費税の増税が予定されていますが、 増税の直前になると、駆け込み需要で消費が伸びるかと思います。

住宅などは消費税の増税を見越して、 購入する方が増えると思いますが、 車への影響はあるのでしょうか?

車の引き渡しのタイミングで消費税が課税されるのか、 購入契約書を締結した時点なのかなど、そのあたりの注意点などありましたら、是非ともご教授ください!

其の疑問、MJブロンディがお答え致します!

by.Dick Thomas Johnson

来年4月から、消費税率が5%から8%に上がる予定になってますね。

おっしゃる通り、いろいろな分野で、駆け込み需要が発生するのは確実です。

ちなみに自動車の場合、適用税率が決まるのは、契約時でも納車時でもなく、登録時です。陸運局でナンバーが付いた日が、3月中なら消費税率5%、4月以降なら8%ということになります。

ただ自動車の場合、消費税率のアップに合わせて、取得税の減額および廃止が予定されています。

現在、軽自動車を除く普通車(いわゆる登録車)の場合、消費税5%、取得税5%ですが、来年4月以降は消費税8%&取得税約2%。再来年10月からは消費税10%&取得税廃止となる方向です。

これは、自民、公明両党が今年1月24日に決定した「2013年度税制改正大綱」に明記されているので、まず間違いなく実行されるでしょう。

スズキ ワゴンR

これだけ見ると、差し引きで増税はゼロ、のように感じますが、取得税の課税対象額は、税抜き本体価格の9割なので、実際の税負担は、

現在……5%+4.5%=9.5%

再来年10月から……10%

と、0.5%アップすることになります。

また、軽自動車の取得税率は、現在3%と登録車より低いので、再来年10月からは税負担が2%上がることになります。

トヨタ プリウス

「ハイブリッドカーなどは、エコカー減税ですでに取得税が免除されているでしょう?それはどうなるの?もともとかかってない取得税が廃止されて、消費税率が上がったら、エコカーの税負担は増えちゃうわけ?」 そのように心配される方も多いと思います。それについては、「エコカー減税は基本構造を恒久化する」となっているので、詳細は不明ながら、少なくとも大幅な増税になることはないはずです。

政府としては、消費増税によって、もともと税負担の大きい自動車の販売が大打撃を受けないように、税率アップ後も、現在の税負担をおおむねそのまま維持しましょう、という方針なのです。

ただ、そこから漏れる増税分も出ますから、軽自動車を中心に、それなりの駆け込み需要が発生することになるでしょう。

一方中古車の場合、取得税額は、実際よりもかなり安い価格をもとに計算されるケースが多いです。

ということは、中古車に関しては、消費税アップによって税負担がかなり増えることになります。

ただし、中古車は新車と違って定価がありませんから、値段が上がったのかどうか、実感はできません。

また、中古車業者としては、「税率が上がったので値上げしま~す」では、売れなくなってしまいますから、その分下取り価格を下げるなどして、実質的な値上げはしないでしょう。

MJブロンディの「ひとりごと」

個人的には、「来年4月の消費税率引き上げは先送りされる公算が大きい」と考えています。

安倍総理は、なによりもデフレ脱却を優先課題にしています。しかし消費税率アップは、確実に消費を冷やしますから、ようやく上向き始めた景気が、一気に冷え込んでしまうかもしれません。

実際、97年の消費税率アップ(3%→5%)は、景気の強烈な冷え込みを引き起こし、税収すら減ってしまいました。

“増税したのに税収が減った!”

これではまったく何の意味もありません。

よって安倍総理は、景気回復によりデフレ脱却が確実になるまで、消費税率引き上げを先送りする……と予想しております。

消費税増税法は、付帯条項で先送りが可能になっていますから、そこは安倍総理の決断ひとつです。

もちろん、あくまで予想(希望?)ですが。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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