ホンダ 新型オデッセイ vs トヨタ ヴェルファイア どっちが買い!?徹底比較(3/3)

ホンダ 新型オデッセイ vs トヨタ ヴェルファイア どっちが買い!?徹底比較
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【新型オデッセイ vs ヴェルファイア 運転感覚対決】

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート 走行イメージ5トヨタ ヴェルファイアハイブリッド

次は運転感覚。駆動方式はどちらもFFか、これをベースにした4WDになる。エンジンはオデッセイが直列4気筒の2.4リッターのみだが、アブソルートは直噴式になるから動力性能が向上する。

ヴェルファイアはエンジンの選択肢が多く、直列4気筒の2.4リッター、V型6気筒の3.5リッター、さらに直列4気筒2.4リッターをベースにしたハイブリッドをそろえた。

オデッセイは車両重量が少し軽く、ノーマルタイプの2.4リッターでも、ヴェルファイアの同排気量より加速力に余裕を感じる。アブソルートの直噴式は、実用回転域の駆動力は5%上乗せされる程度。大きな差はないが、高回転域の伸びが良い。その代わりに直噴式のノイズが少し耳障りだ。ヴェルファイアは実用指向のエンジンで扱いやすいが、ボディの重さを感じる。

ヴェルファイアのV型6気筒は当然ながらパワフル。エンジンの性格は高回転指向だが、排気量の余裕によって実用域の駆動力も高い。高回転域の伸びも良く、迫力のある加速を見せる。

同じくヴェルファイアのハイブリッドは、モーター駆動によって動力性能がサポートされ、感覚的には2.7リッタークラスのノーマルエンジンに匹敵する。ボディの重いヴェルファイアには相応しいパワーユニットだ。後輪にモーターを装着し、4WDを成立させた点も注目される。

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート エンジンルームトヨタ ヴェルファイアハイブリッド

JC08モード燃費はどうだろう。アイドリングストップを備えた7人乗りで見ると、オデッセイのGがノーマルエンジンで13.4km/L、アブソルートは直噴式の採用で13.6km/Lになる。対するヴェルファイアは、2.4Zが10.8km/L、3.5Zが9.3km/L、ハイブリッドZRが16.2km/Lだ。ヴェルファイアがハイブリッドでも16.2km/Lにとどまることを含め、燃費性能は全般的にオデッセイが勝る。

走行安定性はボディタイプ、グレードを問わずオデッセイの圧勝だ。操舵に対する正確性が高く、動きの鈍さを感じさせない。背の高いミニバンの中では良く曲がり、なおかつ後輪の接地性も十分に確保されている。

ヴェルファイアは背の高い重量級ミニバンに多いパターンで、ハンドルを切り込んだ時の動きが鈍く、コーナリングの速度を高めると旋回軌跡を拡大させやすい。要は曲がりにくくすることで、後輪の接地性を確保している。運転感覚は総じて腰高だ。

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート[FF/7人乗り/プレミアムヴィーナスブラック・パール] フロントイメージ2

特にこの傾向が顕著なのはハイブリッド。車両重量が2100kgに達し、タイヤサイズは乗り心地と荷重を考えて16インチに抑えた。操舵感はかなり鈍く、背の高いミニバンだと分かっていても、運転中に少しイライラした気分になる。

もっともヴェルファイアの乗り心地は、古典的な意味で快適。18インチタイヤを2.4リッターエンジンに組み合わせると乗り心地が硬めになるが、16/17インチであれば柔軟だ。

オデッセイは低い速度域では硬めだが、ウネリのある路面を通過した時の収まりは良く、重厚感も伴う。アブソルートは18インチタイヤの採用でさらに硬めだが、タイヤが路面上を細かく跳ねる感覚は抑えられ、接地感が分かりやすい。特にクルマ好きは、オデッセイアブソルートが心地よく感じるだろう。今日的な快適性を追求している。

以上の点を踏まえると、走行性能はオデッセイが勝り、乗り心地はユーザーの好みによって評価が変わる。

【新型オデッセイ vs ヴェルファイア 価格対決】

ホンダ 新型オデッセイ シティアクティブシステムイメージ

装備については、オデッセイが低速域で作動する衝突回避の支援機能をサイド&カーテンエアバッグとセットにして7万5000円で設定した。グレードによっては標準装着される。高速域まで対応できるミリ波レーダーを使ったタイプも、車間距離制御型のクルーズコントロールと併せて7万3500円で選べるが、最上級のEXのみにオプション設定されるのが辛いところだ。

ヴェルファイアも同様の機能をレーンキーピングアシストとセットで用意するが、設定が上級グレードに限られ、オプション価格は32万8650円と高い。スバルのアイサイトのように、割安な価格で幅広いグレードに設けないと意味はない。それでもオデッセイは低速用を幅広く装着できる設定とした。

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート[FF/7人乗り/プレミアムヴィーナスブラック・パール] フロントイメージ1トヨタ ヴェルファイア(左)ハイブリッド ZR Gエディション/(右)3.5Z Gエディション

車両価格は、後発のモデルとあってオデッセイが割安に抑えている。装備内容を合わせて比べると、オデッセイがヴェルファイアよりも20~25万円は安い。もっとも、現時点ではヴェルファイアの値引き額が30万円前後に達するため、見積書で比較すれば逆転することも考えられる。

以上を総合的に判断すると、走行性能や燃費を含めた機能はオデッセイが優れている。ただしミニバンの持ち味に特化すると、ヴェルファイアにも魅力がある。1/2列目の豪華さ、頭上のタップリした空間はヴェルファイアならではだ。柔らかい乗り心地も、豪華な印象を強めている。

一般的な推奨度が高いのはオデッセイだが、実際に乗り比べると、両車の持ち味の違いが分かって面白い。ヴェルファイアは「豪華で快適なキング・オブ・ミニバンであること」を何よりも重視しており、オデッセイは「ミニバンでも運転感覚を含めたバランスが大切」と考えて、渾身の低床プラットフォームを実現させた。

クルマ好きとしては「レジェンドvsセルシオ」が懐かしくても、奥が深いのは「オデッセイvsヴェルファイア」かも知れない。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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