ボルボ XC60 試乗レポート/森口将之(3/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:島村栄二
見た目どおりのスポーティなダッシュ!
走り出してまず感じたのは、ターボエンジンとは思えない扱いやすさだ。わずか1500rpmで最大トルクを発生するスペックに納得する。しかもATはDレンジではおだやかな反応なので、リラックスクルージングが堪能できる。
ところがマニュアルモードをセレクトすると、レスポンシブに変身。クォーンといういい音を響かせながらグングン回転を上げていく。車重が約1.9tあるので強烈とはいえないけれど、見た目どおりのスポーティなダッシュだった。
写真で見てわかるように、試乗会は雨にたたられた。そんななかで気持ちいい加速を堪能できたのは、AWDのおかげだ。発進でアクセルを多めに踏んでもホイールスピンなど発生せず、スパッとダッシュに移ってくれるのだから。
AWDは濡れた山道でも頼りになった。ステアリングの反応はリニアで、背が高いのにロールはほとんど体感できないなど、SUVとしては身のこなしは軽快。それに誘われてペースを上げると、前輪がすべりそうな感触が伝わってくるが、その瞬間に後輪に駆動力が回されるので、安定した姿勢のまま曲がっていける。楽しさと安心感を両立した、ボルボらしいハンドリングだ。
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