”四角いボルボ”が懐かしい! VOLVOの歴史はワゴンの歴史そのもの【オートモビルカウンシル 2017】
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:小林岳夫
■ボルボのテーマは「ボルボ90周年の歴史とワゴン・エステートの展示」
「オートモビルカウンシル2017」には、国内メーカーだけでなく海外メーカーの日本法人も出展を行っている。その1社であるボルボ(ボルボ・カー・ジャパン)は、同社が今年で90周年を迎えることと、最新モデルの「V90」においてもボルボ伝統のワゴンボディ(エステート)が採られていることから、展示テーマを「ボルボ90周年の歴史とワゴン・エステートの展示」として、ブースに3台の新旧ボルボ車を展示した。
3台の内訳は、240GLワゴン(1991年)、960SXエステート(1993年)と、V90の限定車「90thアニバーサリーエディション」で、こちらはオートモビルカウンシル2017が日本初公開となった。
ボルボのワゴンは歴史が古く、ボルボの象徴とも云える存在になっている。そのため各メーカー固有のフィロソフィー(哲学)と魅力を伝え、そしてヘリテージカーに対する理解を深めることが主旨のオートモビルカウンシルにふさわしいテーマだ。
>>”四角いボルボ”から「V90」まで/ボルボ(オートモビルカウンシル2017)のヘリテージカーと最新モデルの詳細を画像でチェックする
■ボルボ90周年と「ビジョン2020」
プレスカンファレンスに登壇したボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長の木村隆之氏はまず、新しいボルボ車に搭乗中の事故による死亡者や重傷者を2020年までにゼロにする「ビジョン2020」について触れ、2008年に発表したこのビジョンによって、ボルボ搭乗中の死亡者や重傷者は確実に減少していることを紹介した。また、ボルボは2017年に創業90周年を迎えたことにも触れ、創業以来3点式シートベルトの採用など自動車の安全性向上に大きな貢献を果たして来たこと、そして安全なクルマ造りに対するボルボの理想が、ビジョン2020そのものだ、と語った。
このビジョン2020を具現化する最初のモデルであり、2020年においても新型車に置き換わっていることがないのが90シリーズだと説明した木村氏は、続けてその90シリーズの中からV90に90台限定の90周年限定車を用意したことを発表した。
「V90 90thアニバーサリーエディション」は、「V90 T5 モメンタム」をベースにしてクリスタルホワイトパールの外装色、バーチウッドを随所にあしらったマルーンブラウンの内装を特別にチョイス。後席頭上まで広がる開放感に満ちたパノラマガラスサンルーフ、バーコレーテッドナッパレザーにベンチレーション機能を加えたフロントシート、新デザインの18インチアルミホイールなど充実した装備を持ちつつ車両本体価格を690万円に抑えた魅力的なモデルだ。
■ クラシックガレージに並ぶボルボに熱視線
V90の両脇を固めていたのはボルボ240と960で、どちらも展示テーマに沿ってワゴンボディが選ばれていた。
240は1974年から1993年までに268万台が製造された長寿モデルで、ボルボで最も多く生産された車種だ。240はETC(ヨーロッパツーリングカー選手権)などのモータースポーツでも大活躍し、スクエアなフォルムとその性能のギャップから「Flying Brick(空飛ぶレンガ)」としても親しまれた。元設計を遡れば1960年代の140シリーズに遡ることが出来るため、クラシックな内外装、ボルボが古くから持っていた高い安全性のイメージから日本でも1980年代~1990年代に人気を博したモデルである。なお、かつてはボルボの車名は1の位がドア数だったため、ワゴンは245と呼ばれていた。
■ボルボ 850や240、960ロイヤルなど往年のモデルを再生整備
ボルボブースから通路を挟んだ区画には、”ヘリテージ・ボルボ”である140、240、740、760、940、960、850などのメンテナンスを行う「KLASSISK GARAGE(クラシックガレージ)」が整備を施して再生されたクルマたち4台が展示されていた。
8月4日AMの時点ではボルボ 850 T5-Rエステート(1995年/389万円)、960ロイヤル(1996年/128万円、ホイールベースが150mm延長されたストレッチボディが特徴)、240クラシックワゴン(1993年/228万円)、780(1990年/128万円)が並べられており、いずれも魅力的なプライスタグが付けられていた。オートモビルカウンシルではこのようにクルマの販売をする側面があることも面白いポイントだ。
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■ボルボのスペシャリティクーペ「780」に”ハッ”と足を止める
中でもベルトーネでデザインされたボルボのスペシャリティクーペ「780」の展示にハッと足を止める取材陣と来場者が多かったが、筆者もそのひとりである。
クラシックガレージで整備されただけあって程度は抜群で、それが128万円という手が届く価格で販売されていることにワクワクが止まらなかった。なお「10の位が8」の車名は、一部のスペシャリティカーなどに付番されていた。
[レポート:遠藤イヅル/Photo:小林岳夫]
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