[東京~新潟日帰り往復500km!]ボルボ 新型「 XC60 T6 AWD」ツインチャージャーで行くロング試乗レポ(2/5)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:阿部昌也
過給エンジンらしいラグもなく、大排気量NAのような走りを披露
新生T6エンジンはS60/V60、XC60に採用されているが、今回の相棒はクロスオーバーSUVのXC60。例年よりも雪は少ないとは言え、雪国へ向かうため、タイヤはピレリのハイウェイスタッドレス「スコーピオンウィンター」を装着済みである。
まずは都内の渋滞を抜ける。最初に感じたのは、「あれっ、ターボっぽくないかも!?」である。
ダウンサイジングターボは低回転域から十分なトルクを発生してくれる一方で、日本の渋滞時のようにゆっくりとアクセル操作をするような状況では、過給される前のNA領域でスロットル操作に対してラグがあるのも事実である。ここでアクセルをより踏み込んでしまうと、そこから過給がグーンと立ちあがるので、結果的に走りがギクシャクしてしまうケースが多かったのだが、新生T6はエンジン回転軸と機械的に接続されているスーパーチャージャーのおかげで、低速域は過給エンジンと言うよりは、大排気量NAのようなスムーズさがあるのが嬉しい。
ルーツ式スーパーチャージャー特有の「ミュー」と言った金属音は聞こえるものの、元々遮音性がいいのでそれほど気になることはない。
自然なエンジンフィールで快適なクルージングを愉しむ
大きな渋滞もなく、関越道に接続。料金所を抜けてアクセルをグッと踏み込む。
XC60の車両重量は1880kgと重量級だが、それを感じさせない力強さを確認。ダウンサイジングターボの多くはいかにも「過給しています!」と言うドーピング的に力強さを感じる物が多いが、新生T6は過給機エンジンを感じさせない自然なフィーリングなのも嬉しい。
ちなみに3500rpmでスーパーチャージャーはクラッチにより切り離され、ターボのみとなる。確かにミューと言う金属音が消え、4気筒らしいサウンドがより明確に聞こえるようになるが、日本の速度域なら加速時くらいだろう。スーパーチャージャーの切り離しも、気にせずに乗っていれば解らないほどスムーズだ。
[クルマは余裕たっぷり、でも乗員の燃料が!?・・・次ページへ続く]
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