熟成の旨み、これぞベスト「V40」/ボルボ 新型 V40[2016年7月マイナーチェンジ] 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:阿部昌也/ボルボ・カー・ジャパン
日本におけるボルボ最人気モデル「V40」が最新仕様にアップデート
今年のボルボの最大のニュースと言えば、新世代フラッグシップの90シリーズとなるだろう。すでに先行してSUVの「XC90」が上陸している。プラットフォームもデザインもこれまでとは一線を画しており、我が国ではボルボ初のプラグインハイブリッドカーも登場した。
しかし複数の車種を持つブランドにとって、全車種を一度に最新スペックにすることは難しい。モデルチェンジには膨大な人とお金が必要となるからだ。全車一斉にモデルチェンジをすべく大量のスタッフを雇い入れ、発表が終わったら大多数を解雇なんて、できるわけがない。多くのブランドが車種ごとにモデルチェンジのサイクルをずらしている理由のひとつは、ここにある。
デビュー4年目にブラッシュアップされる理由とは
とはいえショールームに並んでいるクルマたちのデザインやテクノロジーがバラバラでは、ブランドイメージをアピールしにくい。できる部分から最新スペックにアップデートしていく必要がある。ここで紹介するボルボ「V40」も、そんなストーリーの中で生まれた1台だ。
ボルボは今年5月、次期40シリーズのコンセプトカーを公開している。これをベースとした新型は、2017年から生産を開始する予定と言われている(新たなSUVモデルが先行し、次期V40はその後登場の模様)。この新型へのバトンタッチをスムーズに行うことは大事だ。その点でも今回の改良は必要だったと思われる。
特に日本市場では、V40は2013年に発売して以来これまで2.7万台を販売し、いまなおボルボでいちばん売れている車種なのだから、常にブラッシュアップを図って鮮度を保っていくことはとても大事だ。
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