【試乗】ボルボV70 T5 SEで駆ける! 冬の「函館→東京」長距離試乗レポート/今井優杏(2/6)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田清志
これぞ「ステーションワゴン」、これぞボルボの中の「ボルボ」
V70はボルボのラインナップ中、最もボルボらしさを感じることのできる、ボルボの中核を担う代表的なモデルだ。1996年に初代が誕生して以来、ザ・エステート=これぞ不動産!(乱暴な訳ですみません、でも絶対ニュアンスは合ってる)の名のとおり、広い室内空間をウリにしたステーションワゴンとして、本国スウェーデンでも、最も人気のあるモデルである。
現在V70シリーズには3種類のパワートレーンが用意されている。
・V70 T4 SE→1.6リッター4気筒直噴ターボ×湿式デュアルクラッチの6AT/ FF
・V70 T5 SE→2リッター4気筒直噴ターボ×ロックアップ機構付ギアトロニックの8AT/ FF
・V70 T6 AWD→3リッター6気筒直噴ターボ×ロックアップ機構付ギアトロニック6AT/ 四輪駆動
飛行機の旅で疲れた我々を「ぽふっ」と包み込んでくれる優しさ
我々の旅は函館で始まった。空港を降りたら、そこにもうチンとV70 T5 SEちゃんが待っていてくれた。今年は各地で雪の少なさが取り沙汰される北海道だが、本州出身の我々の目を楽しませるだけの雪はたっぷり積もっていて、心がはやる。
早速飛行機のエコノミーシートに押しこめられていた身体をV70 T5 SEのシートにぽふっと預けた。ああ…これこれ。これですよ。なんというマシュマロタッチ。座った瞬間に心がほっと緩むような感覚は、まさにV70ならではのものだ。いやホント、大袈裟じゃないんですってば。
ボルボは1960年代から、地元スウェーデンのチャルマース工科大学の整形外科医グループと組んで、シートの設計を始めている。その時代から人間工学を自動車のシートに落とし込もうとしていたのは、他に前例のなかったことだったのだそうだ。
確かに今ではもう、どのメーカーもエルゴノミクスを意識しないではクルマは設計できない時代になってきていると思う。だけど、やっぱり各メーカーによって快適の定義は違う。ボルボではその1960年代からずっと、“長距離移動で疲れず、快適で疲労を軽減させること”に重きを置いてきたのだ。癒しに歴史あり、なんである。
[さっそく函館B級グルメへ・・・次ページへ続く]
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