ボルボ S60/V60 Polestar(ポールスター) 海外試乗レポート/桂伸一(3/3)

  • 筆者: 桂 伸一
  • カメラマン:ボルボ・カー・ジャパン
ボルボ S60/V60 Polestar(ポールスター) 海外試乗レポート/桂伸一
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今や希少! シルキーな直6を美しい音色で味わう悦び

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直6をシルクのように滑らかな回転フィール、と形容されたのはBMWだが、ボルボも同様。回転バランスに優れた直6をチューンし、通常は静粛に、能力を引き出す時は豪快に変化するフラップ内蔵のエキゾーストパイプが奏でる6気筒サウンドは整った美しい音色。エンジン始動直後の“ひと吠え”はプレミアムスポーツ系モデルのお約束。だが、ひと吠え、がエスカレートし過ぎて爆音が、静寂を破壊しているのが現状。ポールスターは音質音量とも良識ある。上質感があり、夜間でも近所迷惑にはならない。

目指した目標の「快適に速く」は6速トルコンATのトランスミッションもひと役かう。1000Nmにも耐えるタフなミッションは、Dレンジの通常モードでは、シームレスのように心地いい変速フィール。一方Sモードを選んだ瞬間、MTに乗ったかのごとくダイレクト感を増す。変速時にコツンと軽い変速ショックをわざと演出し、ステアリング裏のパドル操作に瞬時の変速で、ドライバーの気持ちに応える。

上質な乗り心地は魔法のじゅうたんのよう

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標準のRデザインから80%も高いバネレートと、それをスムーズなサスペンションの動きに変えるオーリンズ製ダブルバルブのショックアブソーバーによる乗り味に魅せられる。96年のレース開始以来、関係が深いオーリンズ社がポールスター専用に開発した製品は、レースやスーパーカーに用いる高精度高品質なモノ。毛足が長く荷重をしっかり受け止め和らげる絨毯のような乗り心地だ。

フラットな姿勢を保つボディからは硬さを想像するが、低速では凹凸の角を丸めて吸収し、高速では空力効果で車高をやや下げるボディと、突き上げの類を排除したしっとりと落ち着いた上質な乗り味がスポーツというより、高級サルーンの印象。

コーナリングが楽しくて仕方がない!

ボルボ S60/V60 Polestar(ポールスター) 海外試乗レポート/桂伸一

もちろん操縦性は20インチの高剛性なタイヤが生む強力なグリップ力と、ステア操作に対するレスポンスの高さにより、コーナリングが楽しくて仕方がない。手応え確かなステアリングは軽くも重くもない適度な反力で、コーナーに対して正確な操作をするのに丁度いい。

起伏の激しいカントリーロードを、まさに路面を舐めるかのようにグリップして、コーナーのアールに舵角を合わせるだけの単純作業により尋常ではない速度でトレースして行く。止まる能力も、サーキット走行に耐えるタフなブレーキが、ブレンボ製6ピストンの大きく高剛性のキャリパーのもと、確実なブレーキペダルフィールを伝えてくる。超高速からでも軽い踏力で引き戻されるような急制動を展開するブレーキ力は頼もしい限り。強弱のコントロールは爪先の力加減で正確に効く。

乗り味も質感も、ドイツモノとは違う北欧の旨味たっぷり

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その乗り味の豊かさと、室内の上質さによりゆったりとリラックスモードでクルージングが楽しめ、ちょっと踏み込めば即モンスターに豹変するさまは、クルマ好きに理解できる特性。新たなスポーツボルボの世界感がポールスターを皮切りにスタートした。と変革するボルボの輝きと存在感の高さを示す“1題”である。

インテリアもポールスター専用の素材や色使いに変えられて、その質感やモダンなデザインでもドイツ勢に対向できる超強力なポールスター。ドイツの味覚はいいとして、北欧の味を味わう意義は確実にあると強く思うのは、ポールスターを含めた、ボルボそのものの良さである。

[レポート:桂伸一]

「ボルボ S60/V60 Polestar」(ポールスター) 主要諸元

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ベースモデル:ボルボ S60/V60 T6 AWD R-DESIGN/全長x全幅x全高:4635x1865x1480mmm(S60/V60)/駆動方式:ハルデックス製 AWD(4輪駆動)/エンジン種類:3.0リッター 直6 ガソリン インタークーラー付ツインスクロールターボエンジン[横置き]/最高出力:350ps(258kW)/5250rpm/最大トルク:51.0kg-m(500N・m)/3000-4750rpm/トランスミッション:ギアトロニック 電子制御6速AT[パドルシフト付]/メーカー希望小売価格:799.0万円(S60)/819.0万円(V60)[共に消費税込み]

S60/V60 Polestar:チューニングメニュー エンジン:T6 AWDをベースに専用チューニング(350ps/500Nm) + 専用エキゾーストシステム/トランスミッション:専用チューニングの6速AT + AWD + トラクションコントロール/シャシー:R-Design用シャシーをさらに強化。オーリンズのショックアブソーバーを採用/ブレーキ:フロントにブレンボ製ブレーキ(371mm /6ピストン)/ホイール:専用20インチ(245/35R20タイヤ)/エクステリア:専用フロントスポイラーとリアスポイラー/インテリア:専用インテリア/パフォーマンス:0-100km/h 4.9秒(メーカー発表値)

※データは本国仕様

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桂 伸一
筆者桂 伸一

1982年より雑誌「OPTION」誌編集部員からレーシングドライバーに転身!!92~93年はR32 GT-RでN1(現スーパー)耐久シリーズチャンピオン。近年はドイツ・ニュルブルクリンクで開催される24時間レースに、アストンマーティン・ワークスカーのドライバーとして参戦。2度の優勝を飾る。日本ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、日本カーオブザイヤー(COTY)選考委員、ワールドカーアワード(W-COTY)選考委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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