ボルボ V60・XC60[2014年マイナーチェンジモデル]試乗レポート/森口将之(3/3)

ボルボ V60・XC60[2014年マイナーチェンジモデル]試乗レポート/森口将之
ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック](左奥)とボルボ S60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:パワーブルーメタリック(新色)] ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] リアビュー ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] エクステリア ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] エクステリア・サイドビュー ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] エクステリア・リア正面 ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] エクステリア・リアビュー ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック](左奥)とボルボ S60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:パワーブルーメタリック(新色)] よりプレミアム度を増した印象の新型60シリーズのフロントマスク。 画像ギャラリーはこちら

小さいけれど大きな効果を生んだパドルシフト

ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/インテリアカラー:ビーチウッド・オフブラック(本革スポーツシート)] インテリア・パドルシフト

2014年モデルの新型ボルボ60シリーズ、走りでは最初に紹介したパドルシフトの存在が大きい。とりわけ今回の試乗コースは山道中心だったので重宝した。パドルはステアリングのスポークの裏から生える方式だが、指が触れる部分がシルバーに色分けしてあって、なおかつ+と−が打ち抜かれている。プレミアムを実感する凝った仕立てだ。

山道でも十分な性能を誇る1.6ターボ「V60 T4 SE」

ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] 試乗レポート/森口将之 7

V60 T4 SEに積まれる1.6リッター直噴ターボエンジンは、回すとフォーンという、予想以上に心地よい音を奏でる。それを改めて教えてくれたのがパドルシフトだった。ターボの立ち上がりはボルボらしくなだらかだが、1560㎏の車体に対して180ps/24.5㎏mだから、登り坂でも不満のないダッシュを示してくれる。

とはいえ、直6ターボの強烈な加速感も捨てがたい「XC60 T6 AWD」

ボルボ XC60 T6 AWD[2014年モデル/ボディカラー:リッチジャバメタリック(新色)]試乗レポート/森口将之 2

XC60 T6 AWDに乗り換えると、さらにパドルのありがたみを感じる。絶滅危惧種になりつつある直列6気筒の高回転の唸りは、思わず聞き惚れてしまうほど。パドルを使ってその音をつなげながら、304psのパワー、44.9㎏mのトルクがもたらす強烈な加速に酔うことができた。

スポーティさと、ボルボブランドらしい優しさを兼ね備えた走り

ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] 試乗レポート/森口将之 6ボルボ XC60 T6 AWD[2014年モデル/ボディカラー:リッチジャバメタリック(新色)]試乗レポート/森口将之 3

乗り心地も2台で感触が異なる。V60 T4 SEはサスペンションをあまり動かさず、路面と平行にスッスッと向きを変えていくスポーティな性格。でもスピードを上げると、快適なシートのおかげで、ボルボらしい癒し感も味わえる。

対照的にXC60 T6 AWDは、かつてのボルボがそうだったように、ゆったりしたストロークで、路面からのショックをいなしていく。そのぶん身のこなしは穏やか。AWDであってもアクセルを開けた際に旋回を強めたりせず、前輪駆動のV60 T4 SEと同じように、前輪がまず限界を迎える穏健な性格ともども、ブランドイメージに沿ったものだ。

安全装備の充実ぶりに改めて感心

ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック] 試乗レポート/森口将之 9ボルボ XC60 T6 AWD[2014年モデル/ボディカラー:リッチジャバメタリック(新色)]試乗レポート/森口将之 5

「ボルボと言えば」の安全装備も印象的だった。どちらもセーフティパッケージを装備していたので、車線逸脱や前方/側方車への接近など、危険を察知するごとにいち早く光や音で教えてくれる。さらにアダプティブクルーズコントロールの追従のスムーズさはトップレベル。メーター内に速度制限や追い越し禁止の表示が出るのもすごい。

ウリのサイクリスト検知機能は、試乗中自転車に出会わなかったので確認できなかったけれど、この機能は車道左側を通行する自転車しか検知しないことは覚えておいてほしい。これはボルボが悪いのではなく、ルール無視で歩道や右側を走る日本の一部のサイクリストに責任がある。自転車にも乗るドライバーは、そのあたりも頭に入れてほしい。

[レポート:森口将之]

ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル] 主要諸元

ボルボ V60 T4 SE[2014年モデル/ボディカラー:エレクトリックシルバーメタリック]

全長x全幅x全高:4635x1845(キーレスドライブ装着車は1865mm)x1480mm/ホイールベース:2775mm/車両重量:1560kg/乗車定員:5名/駆動方式:FF(前輪駆動)/ステアリング位置:右/エンジン種類:インタークーラー付ターボチャージャー DOHC 直4 横置き 16V ガソリン直噴エンジン/総排気量:1595cc/最高出力:180ps(132kW)/5700rpm/最大トルク:24.5kg-m(240N・m)/1600-5000rpm/トランスミッション:ギアトロニック(湿式デュアルクラッチ)6速AT/燃料消費率:13.6km/L[JC08モード]/車両本体価格:429.0万円[価格は消費税込み、以下同]

《試乗車には「セーフティ・パッケージ」20.0万円/「レザーパッケージ」25.0万円/「メタリックペイント」8.0万円/「本革スポーツシート」10.0万円/「自動防眩機能付ドアミラー」3.0万円/「ステアリングホイール・ヒーター」2.5万円/「パークアシストカメラ(リア)」6.0万円/「ETC車載器」2.5万円を追加装備し、合計506.0万円》

ボルボ XC60 T6 AWD[2014年モデル] 主要諸元

ボルボ XC60 T6 AWD[2014年モデル/ボディカラー:リッチジャバメタリック(新色)] エクステリア

全長x全幅x全高:4635x1890x1715mm/ホイールベース:2775mm/車両重量:1930kg/乗車定員:5名/駆動方式:電子制御AWD(四輪駆動)/ステアリング位置:右/エンジン種類:インタークーラー付ターボチャージャー DOHC 直6 横置き 24V ガソリンエンジン/総排気量:2953cc/最高出力:304ps(224kW)/5600rpm/最大トルク:44.9kg-m(440N・m)/2100-4200rpm/トランスミッション:ギアトロニック6速AT/燃料消費率:9.0km/L[JC08モード]/車両本体価格:629.0万円[価格は消費税込み、以下同]

《試乗車には「セーフティ・パッケージ」20.0万円/「ファミリーパッケージ」4.0万円/「メタリックペイント」8.0万円/「電動ガラスサンルーフ」20.0万円/「本革スポーツシート」10.0万円/「自動防眩機能付ドアミラー」3.0万円/「ステアリングホイール・ヒーター」2.5万円/「パークアシストカメラ(リア)」6.0万円/「ETC車載器」2.5万円を追加装備し、合計705.0万円》

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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