[試乗]「3シリーズツーリング」「Cクラスワゴン」「V70」人気欧州ステーションワゴン車 徹底比較(4/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・和田清志
3シリーズツーリング/Cクラスワゴン/V70 徹底比較[走行安定性・乗り心地編]
レジャーにも使いやすくロングドライブでの利用も多いワゴンモデルだけに、走行安定性と乗り心地の比較も重要だ。
3シリーズツーリングの場合、スポーティさがウリのBMW車の中では、比較的操舵感が穏やかな部類だ。それでもワゴンの中では機敏な印象で、スポーティーに走れる。乗り心地はさほど硬くはなく、エンジンと同じく馴染みやすく仕上げた。
C220dワゴンはグレードが「スポーツ」と名乗るだけあって、18インチタイヤを装着する。銘柄はスポーティーなブリヂストン ポテンザS001だ。低速域では路上のデコボコを比較的明瞭に伝えるが、足まわりの追従性が良く、細かく跳ねる挙動は抑えた。
操舵感は特に機敏ではなく、舵角に応じて着実に向きを変える。感覚的なスポーツ性を適度に抑えながら旋回性能は高めた。メルセデス・ベンツらしいスポーティグレードだ。
V70は「T5」よりも「T4」モデルがオススメ
V70 T5 クラシックは上級グレードということもあってか18インチタイヤを装着する。銘柄はコンチネンタル スポーツコンタクト3。
V70は基本設計が古いこともあり、乗り心地は若干粗い。操舵感は少し鈍く、ハンドルを切ると、ひと呼吸置いてボディが傾く感覚がある。このあたりを含めてグレード名が「クラシック」なのだろう。
とはいえ、2リッターターボで18インチタイヤのT5は、パワー指向が少し強すぎる。2リッターターボながら動力性能を少し抑えて、17インチタイヤを備えるT4 クラシックのほうがバランスも良い。
T4 クラシックではATが6速になってタイヤサイズも17インチに変わるが、価格はT5 クラシックよりも40万円安い559万円だ。JC08モード燃費は0.7km/L向上して14.8km/Lになる。安全装備はV70にも歩行者や自転車を見分けられる緊急自動ブレーキが備わり、各車種ともに安心感を強めた。
[総括! 3台それぞれの魅力とは・・・次ページへ続く]
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