90年代、皆が憧れた ”黄色いボルボ”に再試乗! ~ボルボ 850 T-5R エステート[1995年式] 試乗レポート~(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:小林岳夫
試乗車の走行距離、実に24万キロ!
そんなボルボが放った850の特別限定車である「T-5R」は、やはり20年後の今見ても印象深い。
オドメーターの表示は、筆者が乗っている最中に24万kmに達した。
メーター類のトラブルも少なくなかったらしい当時の850だが、この個体はノントラブルでこれまで走り続けてきたとのことで、表示された走行距離はまさしく実走距離だという。
ただし、まるで新車のようにリペントされたクリームイエローのボディや、可能な限りパーツを新しくしたという内外装は新車同様の状態になっているし、トランスミッションやサスペンションなどの機械関係も全面的にリフレッシュされている。
このT-5Rが走る姿をクルマへの意識の高い人が見たら、「おお!、こりゃまたキレイに乗ってるな」と目に映ったことだろう。
直列5気筒エンジンが奏でる独特のビート感
乗ってもボルボのイメージを覆すスパルタンな雰囲気だったことを、今回も思い出しつつドライブした。
エンジンの始動音からして独特のものがあるし、直列5気筒エンジンが奏でる独特のビート感もなつかしい。
今どきの効率重視のものとは違って、トルコンをある程度スリップさせることを許容した昔ながらの4速ATは、やはりルーズな感じではあるものの、反応が穏やかで乗りやすい。
最高出力240psというスペックは、今となっては驚くほどではないとはいえ、ハイプレッシャーターボによる、ちょっとドッカンターボ気味の盛り上がり感のある加速フィールは、今乗っても刺激的!
体感する速さは、なかなかのものだ。
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