ボルボ 新型 XC90 海外試乗レポート/桂伸一(5/5)
- 筆者: 桂 伸一
- カメラマン:ボルボ・カー・ジャパン/桂伸一
ボルボが考える最強プレミアムSUVの答えは「プラグインハイブリッド」だった
プレミアムSUV界は、V12やV8やV6のようにマルチシリンダーがメインストリーム。エンジンパフォーマンスやサウンドを含む、個性に魅力がある事は間違いない。そんな中でXC90最強のT8はT6+PHV。ボルボが推奨するドライブEは2リッター 4気筒のダウンサイジング過給がメインで、そこにPHVを組み合せた「T8」こそが時代の先端をいく。
V6やV8の上質で刺激的なサウンドがない代わりに、ボルボXC90 T8には無音のEV走行ができる。距離にして40km、市街地ではバッテリー残量がある限り極力モーターで進む快適でストレスのない走行シーン。この巨漢が無音で進むのはある意味不気味だが、新鮮。残量さえあれば郊外に出ても100km/hオーバーまでEVのまま行く事も可能。エンジンが加われば4気筒サウンドだが、音よりも先にクルマが進む異次元体験がフル加速では味わえる。
待ち遠しいが、日本への導入はもうしばらく先か
ハイブリッドシステムによる回生ブレーキのフィールは、ペダルフィールはほぼ自然な感触で減速から停止に持ち込める。「プリウスよりはいい」とリップサービスすると、それまでに各国のジャーナリストに酷評されていたのか「回生のフィーリングやPHV表示のメーターについても、量産までに改善する!!」と力強く担当エンジニア氏は語る。
ちなみにボルボXC90 T8のデータは、0-100km/hが5.9秒!! 最高速230km/h、2.5L/100Km、(40km/L)、CO2は59gに抑えられる。
今年のボルボは話題満載。日本へはドライブEの新エンジン導入で話題が続き、XC90が上陸するまではまだ1年近くを要するようだ。次世代ボルボのさらに進んだ安全装備とともに、大型SUVオーナーは落ち着かない日々が続くだろうが、期待を裏切らない一台だと思う。
[レポート:桂伸一]
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