フォルクスワーゲン トゥアレグ 海外試乗レポート(2/3)

  • 筆者: 石川 真禧照
  • カメラマン:フォルクスワーゲン グループ ジャパン
フォルクスワーゲン トゥアレグ 海外試乗レポート
フロントスタイル リアスタイル フロントスタイル リアスタイル フロントビュー イメージ イメージ フロントランプ リアランプ サイドミラー インパネ 画像ギャラリーはこちら

実用性とユーザーニーズをとり入れるVW社の真面目さ

フロントビュー

チュニジアの首都チュニス近くのリゾートホテルで対面した新型トゥアレグは、フロントマスクから変わっていた。

これまでのバンパー上のグリルから、バンパー下までクロームメッキを用いたワッペングリルという最近のVW車と共通のグリルになった。迫力と上級感のあるグリルだ。ヘッドライトの形状も下縁に曲線を用いたデザインを採用、ヘッドライト部分はコーナリングライトとターンシグナルが一体になっている。サイドに回りこむと、ヘッドライトの形状が変わり、ミラーの面積が増えている。これはドイツ国内の法規制によるものだ。

リアビューはリアゲートの上にスポイラーが備わったことと、テールランプにLEDを用いたことが新しい。バンパー下のマフラーは後方から目立つようにリデザインされた。V8車はオーバル形状、V6車はちょっと“しょぼい”デザインだが、いずれも左右1本ずつのデュアルマフラーだ。

ボディサイズは現行モデルと同じ。サスペンションも基本メカニズムは同じだが、各部分の見直しは行なわれている。とくにエアサスペンションは制御のキメ細かさが違う。

また、オフロード性能に関しては、水の浸入を防ぐトリプルドアシーリングシステムと防水ヘッドライト、防水プラグコネクター、インレットエア経路の工夫、エンジンからの排気、密閉式プロペラシャフトなどの採用で最深50cmまでの渡河が行なえるようになった(エアサス車は58cm)。アルミ製のルーフレールも標準装備だ。実用性とユーザーニーズをとり入れるVW社の真面目さが感じられるマイナーチェンジだ。

イメージイメージフロントランプリアランプサイドミラー
インパネ

インテリアに目を転じると、シート形状の変化に目がいく。トゥアレグのシートは標準とコンフォートの2つの形状が用意されている。とくにコンフォートシートは新型トゥアレグのために開発されたもので、VW社の最上級リムジンのフェートン(日本未導入)に採用されているものをベースに人間工学とサポート性をメインに開発された。実際に試乗時に座ったが、コーナーでのホールドはよかった。着座位置もやや高めで、ボンネットを確認しやすいポジションだった。

カーゴスペースはリアシートの背もたれが6対4で分割可倒し、フラットになる。試乗車のなかにはフルサイズのスペアタイヤをリアに背負っているモデルもあった。これはリアゲートが左ヒンジの横開きだった。日本にはこの仕様は輸入されない。

安全装備ではドアミラーの死角にクルマやバイクが入ってしまったときに、その存在をドライバーに知らせるブラインドスポットインフォメーションシステムがあった。これはとても便利なのだが、警告灯がミラーの根元(車外)にあるために日本では認可されないという。安全な装備なのに日本の法規の対応の悪さで、装着されないのは残念だ。

フロントシートリアシートメーターラゲッジフロントビュー

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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