フォルクスワーゲン 新型ティグアン 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
ほかのVWと同様、ヘッドランプの下側にはLEDのポジションランプも配置され、外観を引き締めると同時に、周囲の車両や歩行者からの視認性も向上させた。テールランプや17インチサイズのアルミホイールの形状も、新たに変更を受けている。
SUVの主な消費地は北米。従って日本車を含めてSUVには、大胆というか大味な見栄えのクルマが多いが、ティグアンにはVWゴルフなどに通じる緻密な雰囲気が感じられる。
実際、ティグアンはドイツを始めとする欧州向けに開発され、売れ行きも堅調だ。
欧州でSUVが本格的に売れ始めたのは2000年以降。日本や北米に比べると、かなり遅れて普及を開始した。その理由は、走行安定性に対するハードルの高さ。日常的に高速で走行する欧州では、不安を伴う腰高な運転感覚は受け入れられない。
高いハードルをクリアできる安定性を身に付けたからこそ、SUVの普及が始まった。ティグアンにゴルフなどと同じ緻密な印象を抱くのは、デザインに限らず、クルマ全体に当てはまる。
ティグアンのライバル車は、BMWのX1だろう。
日本車ならRVRやデュアリスを思い浮かべるが、ブランドの個性が欧州車ほど濃厚ではない。
各種の装備を充実させて300万円台の後半となるティグアンスポーツ&スタイルの価格を含め、X1のsDrive18iが一番の競争相手になると思う。
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