BMWも? VWディーゼル排気ガス不正問題拡大か
- 筆者: 国沢 光宏
欧州基準の11倍のNOxだった?
ディーゼル排気ガスの不正問題は今までVWだけだったけれど、ここにきて「BMWも規制値を超えるNOxを排出する」という報道が出てきた。
独オートビルド誌によればBMW X3をテストしたところ、欧州基準の11倍のNOxだったという。果たして排気ガス不正問題は拡大するのか?
BMWの件は、未だ詳細は分かっていないものの、仮に排気ガス試験モード以外で計測していたとすれば、高濃度のNOxが出てしまう可能性大。というのもディーゼル車に限らず排気ガス規制はテストモードで規制値に収まっていればOKとされているのであり、実走行の排出量は保証していないからだ。
NOxは出て当然
ちなみにマツダのディーゼル車は甘酸っぱい臭いを出す。これはアルデヒド系なんだろう。臭いを嫌ったディーゼルだとNOxを出しているということ。
ガソリン車が高負荷領域で規制値を超えるのに対し、ディーゼル車は低負荷領域で規制値を超えてしまう。したがって計測したらNOxは出て当然なのだ。
これをアウトとしたなら、排気ガス基準を根本的に変えなければならない。VWで問題となっているのは、法規で禁止されている「検査用の制御システム」を使っていたからであり、BMWが試験用の制御システムを使っていないとすれば出ても不思議じゃありません。
ガソリン車が黒いススの発生を抑え難いのと同じく、ディーゼル車はどうしてもNOxを出してしまう。とはいえBMWも怪しい制御を行っているとすれば、不正問題はイッキに拡大することだろう。
しかもBMWのディーゼルエンジン、日本にも少なからず台数が入ってきている。影響は大きい。
[Text:国沢光宏]
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