”GTI”があればスポーツカーはいらない!? ゴルフ GTIのハイスペックモデル2種をサーキットで乗り比べてみた!(2/5)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:和田清志
“走る・曲がる・止まる”をさらに磨いた「ゴルフ GTIクラブスポーツ」
そんなふうに困ったことを感じさせれくれちゃったのは、ゴルフの高性能版、あるいはスポーツ系ゴルフとして知られる、GTIだ。
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1974年に最初のモデルが誕生して以来、スポーツカーのドライバーを苦笑いさせて続けてきたゴルフGTIが生誕40周年を迎え、それを記念して台数限定のスペシャルモデルが作られた。
そのスペシャルモデルには仕様違いで2種類が用意されていて、それらと1台のスタンダードなGTIをサーキットで乗り較べたのだった。
スペシャルモデルというのは、ゴルフGTIの元より不満なんて感じられなかった“走る・曲がる・止まる”をさらに磨いた“GTIクラブスポーツ”だ。
ブースト機能を使えば、最大290psのハイパワーも発揮
“走る”のパートはエンジン。ゴルフRの2リッターTSIをベースに2WDに合わせて最適化したものとなり、スタンダード版GTIよりも45ps大きい265ps/35.7kgmを発揮する。
しかもギアが3速以上でスポーツモードもしくはDSGで“S”を選んでいる場合に限り、スロットルを全開にすると約10秒間、290psと38.7kgmを発揮するブースト機能を使うことができる。
そして“曲がる”は前輪。コーナリング中に前輪左右の駆動力の配分を0~100%の間でコントロールし、アンダーステアを防いだりコーナリングの限界速度を高めたりする、電子制御による油圧式ディファレンシャルロック、つまりLSDが備わっている。
大きなエアロパーツでダウンフォースを生み出す
またアダプティブシャシーコントロール“DCC”も専用のチューニングを受けているようだ。“止まる”はブレーキで、スタンダード版よりも大径なフロント340mm、リア312mmのベンチレーテッドディスクへと変更されている。
またエアディフレクターを持つ大型のフロントバンパーと、スタンダードGTIのものよりも大きなリアスポイラー、リアディフューザーが備わり、ダウンフォースを稼ぎ出してるという。
と、ここまではGTIクラブスポーツの全車に共通すること。クラブスポーツには “トラックエディション”と “ストリートエディション”の2タイプがある。
トラックエディションはサーキット走行にも適した専用のレカロ製の深いシートが備わり、19インチのホイールに225/35タイヤを履くのが特徴。
ストリートエディションでは、それがスタンダードGTIと同じ形状ながら部分的にスウェードがあしらわれた快適なシートと18インチの225/40タイヤに変わる。
そこが最も大きな違いだ。
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