装備・価格バランスはアルヴェルやオデッセイなど国産ミニバン並に!「VW 新型ゴルフトゥーラン」[徹底解説](1/3)

装備・価格バランスはアルヴェルやオデッセイなど国産ミニバン並に!「VW 新型ゴルフトゥーラン」[徹底解説]
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本題のゴルフトゥーランの解説へと入る前に・・・

フォルクスワーゲン 新型ゴルフトゥーラン

新型「フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン」が、2016年1月12日に発表されたが、ゴルフトゥーランの解説へ入るまえに、先般のディーゼルエンジン搭載車に関する排出ガス規制の不正問題について触れておきたい。

この問題は、いまだに解決していない。フォルクスワーゲンの途中経過報告によると、

「2005年に(フォルクスワーゲンは)米国でディーゼル車攻勢をかける戦略を決定。ただし該当するEA189型エンジンについて、与えられた期間と予算の中で米国の窒素酸化物(NOx)規制に適合させることが不可能だと判明。

このことが違法なソフトウェアを使用するきっかけになり、試験中と検知すると、AdBlue(尿素)を多く噴射して窒素酸化物を減らし、路上を走る時はこの制御を無効化した」

という趣旨になるが、この説明では制御を無効化した理由、つまり試験に適合する状態で路上を走らせた時にどのような不都合が生じるのかは述べられていない。

例えば排出ガス処理装置の耐久性に心配がある、AdBlueの消費量が増える、動力性能や燃費性能が悪化するなど、いろいろな推測が成り立つが、まずはフォルクスワーゲンがそこを明確にすることが不可欠だ。

そして、再発防止策も不明瞭。権限を分散した形で経営を行う、よりオープンな議論を行って密接に協力するといった説明は見られるが、具体性に欠ける。

今後の展開として「外部調査の最新状況を2016年4月21日の年次総会で説明する」としており、現時点では解決には至っていない。

一般ユーザーに向けたフォルクスワーゲンのホームページでも「最終的な原因解明までには、もう少し時間をいただく」となっている。自動車メーカーに限らず、企業に不祥事が生じた後の対応で良くないのは、「原因/具体的な事実関係/再発防止策」の3点が、消費者に分かりやすく発信されないことだ。

安全装備などのメカニズムは、子供にも分かりやすいように図解などを入れて平易に解説するのに、不祥事の対策は専門家向けで消費者には難解な説明になることが多い。これでは消費者の不信は払拭されず、いくら優れた商品を発売しても正当に評価されない。

企業にとって不祥事の内容を詳細に分かりやすく解説するのは難しく、避けたいことでもあるだろうが、そこを乗り越えないと消費者は納得しない。

日本では特に“優等生”イメージの強いフォルクスワーゲン

フォルクスワーゲン 新型ゴルフトゥーラン

特にフォルクスワーゲンの場合、小排気量ターボを導入した2008年頃から品行方正でクリーンなブランドイメージを築いてきた。違法なプログラムはどのメーカーも使ってならないのは当然だが、日本のユーザーから見ると、VWには優等生的なイメージがあったから格差がとりわけ大きい。となれば信頼回復にも手間と時間を要する。

「原因/具体的な事実関係/再発防止策」をていねいに分かりやすく説明して、消費者のモヤモヤした気分を払拭させ、納得してもらう以外に方法はない。

これから新型車を販売する上でも重要だ。数年後に「ゴルフトゥーランは、発売時期が悪かったよね」といわれるのか、それとも「信頼回復の糸口になったね」と見られるかは、今後のVWの動向次第だろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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