フォルクスワーゲン ゴルフ7 海外試乗レポート/渡辺敏史(2/2)

  • 筆者: 渡辺 敏史
  • カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
フォルクスワーゲン ゴルフ7 海外試乗レポート/渡辺敏史
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「熟成を重ねたゴルフ6には至らないのでは」という予想はあっさりと裏切られる

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そんなゴルフ7、試乗直後にまず圧倒されるのは“快適性の高さ”だ。

風切り音はもとより足回りからの入力音、ロードノイズなども含めて高速域までの静粛性は、とてもCセグメントとは思えない。加えて、微少入力でもしっかりと動くサスペンションは、路面の凹凸はもとより粗い舗装もなめすような乗り心地をもたらしてくれる。

高速域では大きな入力も一発で収束し、上屋をとことんフラットに保つなど、その乗り味は大袈裟でなくD~Eセグメント級に比肩するとすら思わせる。

この点、「熟成に熟成を重ねた現行のゴルフ6には流石に至らないのでは」という予想はあっさりと裏切られた。

と、普通に乗っているぶんにはそんな大物感を匂わせる一方で、発進停止や曲がりといった車体のマスがレスポンスに影響する場面では額面通りの軽さを示してくれるのが、ゴルフ7の見事なところだ。

ゴルフ7の日本発売は、2013年半ばを予定!

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ガンガン負荷を掛けていこうがコーナリングの接地感にはまったく破綻の気配はなく、最中にギャップやアンジュレーションを越えようがまったく動じる気配はない。基本的にロール量は抑えられているが、入力に応じてキッチリと伸び縮みする。

今だゴルフ6に乗ると感心させられる足裁きが、更に洗練度を増したかのようだ。

試乗に供されたのは、恐らく当初の日本仕様では上級グレードとなる気筒休止システム付きの1.4リッター直4直噴シングルターボだったが、140psのパワーは充分以上と感じられた。

最大の要因はもちろん軽量化によるところだろうが、エンジン本体のトルク感も更に強化されており、日常域での使い勝手でもダウンサイジングのネガをまったく感じさせない。1,250rpm~4,000rpmの間で頻繁に介入する気筒休止のマナーは、インジケーターを見ていなければ気づかないほどだ。

ちなみに、車載計で計測してみた燃費は約21km/L。日本の郊外路~高速道路といった好燃費が期待出来るイメージでのドライブだったが、その動力性能を勘案すれば、ゴルフ7は確実に前型を上回る効率を実現しているといえそうだ。その総合力は、もはやカテゴリーにあてはめることすら難しい。

Cセグメントという枠に収まらず、全てのユーザーにとってベストな回答を提示し続けるという姿勢にはただただ恐れ入る。

そんなゴルフ7、日本への導入は来年の半ば頃が予定されている。

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筆者渡辺 敏史
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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