日本版コンシューマレポート-アルファード・ヴェルファイア ユーザー試乗レビュー-(4/6)

日本版コンシューマレポート-アルファード・ヴェルファイア ユーザー試乗レビュー-
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アルファード・ヴェルファイアのユーザー評価・レビュー/ドライビング

上記グラフのように、「試乗後にイメージが変わった人」は33.3%。

その方々の意見は以下の通りだ。

試乗後にイメージが変わった方へ、その内容を教えてください

・思ったより視界が高く見やすかった (シモムラさん 福井県)

・スタートがスムーズ (nqi11455さん 群馬県)

・想像以上に女性でも運転しやすかった (izu00126さん 群馬県)

・前よりインテリアが良くなった (ヤマグチさん 大阪府)

・初めはもっとロールするかと思っていたが、実際にはカーブでもあまりロールせず安定しており、快適だった (ヒガシタニさん 福井県)

・初めは、とにかく大きいイメージなので今すぐは買い換えたいタイプではないと思っていたが、広いなりのメリットが感じられて好感が持てた。特に姉夫婦曰く子供がいると便利らしく、いずれ買い換えるかもしれないと思った (ヨシさん 青森県)

・試乗する前は重たそうだったけど、試乗してみたら思ってたより軽かった (トヨハラさん 大阪府)

・運転ポジションが高いので、乗用車と比べると視界は非常に良いです。室内のスペースの広さにびっくりしました (バンさん 埼玉県)

・若干固いイメージ。大きさに比べて載り易さ(小回り感など)はあるものの、部分部分で大きいところのデメリットを感じる (temp1さん 東京都)

・やはり日本で使うのは大きすぎます。税金も高くエコでない。時代遅れの感が否めませんね (さんしろう13さん 岐阜県)

以上を筆者なりにまとめると、ユーザーは 良くも悪くも「大きさへの驚き」を感じ、「運転のし易さ」に驚いているのだ。

確かに「アルファード/ヴェルファイア」は、日本車としては大柄だ。

「アルファード」は、全長x全幅x全高=4,850mmx1,830mmx1,890mm、ホイールベースが2,950mm(2.4L、3.5L標準車)。「ヴェルファイア」は「3.5Z」になると「アルファード」標準モデルより全長が+15mm、全幅が+10mm、である。

トヨタ エスティマ
トヨタ ヴェルファイアトヨタ アルファード

ところが、運転性能を左右するプラットフォーム(車体)では、「アルファード/ヴェルファイア」は基本構造的に「エスティマ」と共通だ。

「アルファード/ヴェルファイア」の全モデルのなかで最大サイズの「ヴェルファイア3.5Z」と、「エスティマ」標準モデルを比べてみると・・・。

全長で65mm、全幅で30mm、そして全高では170mmも違う。ホイールベースはプラットフォーム共有のため、2,950mmで同値だ。

プラットフォームが共通ならば、「アルファード/ヴェルファイア」は大柄ヘビー級でも、その本質は「エスティマの走りのキビキビさ」が活きているはず。

ただし、「アルファード」=「エスティマ」では済まされない。

なぜなら、重量差が大きいからだ。

クルマの運動性能を決める上で、最も大きな要因は車重だ。「ヴェルファイア 3.5Z」は1,950kg、対する「エスティマ・アエラス(3.5リッター車)」は1,810kgで、その差は140kgもある。さらに、「ヴェルファイア」のG/Lエディションになると、その重量は2トンの大台に載っているのだ。そうした重量差を念頭に、「アルファード」は度重なる改良が続けられてきた。

初期の「アルファード」は理論上、「重くて背高のエスティマ」であるため、ロール量が大きく、コーナーではマッタリとした曲がり方をしていた。

だが、その後のマイナーチェンジを含む数回の年次改良でその走りは進化していった。

さらに、2008年のフルモデルチェンジ後は「エスティマ」のフルモデルチェンジを受けプラットフォームの大幅改良。それに加えて「エスティマ」との運動特性差を徹底検証して、事実上「アルファード」専用のプラットフォームへと進化したのだ。

その結果、ロール量が抑えられ、高速走行時の直進安定性が大幅に改善され、「女性でも運転が楽」という乗り味/ハンドリングのレベルに到達したのだ。

こうした「アルファードの進化の歴史」については、筆者が製造担当のトヨタ車体関係者、そして企画・設計担当のトヨタ本社技術者との話の中で、幾度となく聞いてきたことだ。

そうした「アルファード」の進化の恩恵を、「ヴェルファイア」が享受しているのだ。

では、この項の最後は試乗後の感想(年代別)をご覧頂こう。

このなかで回答ゼロ%が3項目もある。それらは、「メーターの表示が多く運転に集中できなかった」「車内で音が大きかった」「エンジンパワーが物足りなかった」。

こうした結果も、外観、内装、そして走りへとつながる「アルファード/ヴェルファイアの魔法」が成せるワザなのだと思う。

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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