THE NEXTALK ~次の世界へ~ トヨタ自動車 田中義和 チーフエンジニアインタビュー(1/5)
- 筆者: 御堀 直嗣
- カメラマン:佐藤靖彦
THE NEXTALK ~次の世界へ~
日々進化する自動車技術。それを取り巻く自動車環境・・・。
現代人の生活は、この「自動車」という分野と、隔絶し難い関係であることは言うまでもない。世界中の自動車メーカー各社が生み出す最新テクノロジーは、まさに目まぐるしい競争社会の中で、それぞれの成長過程を築き上げ、それを私たちの生活を含めた広い分野へと放出しはじめている。
しかし、我々の生活と自動車の密接なる関係は、一体どのように形成され、そしてどのように発展していくのか。そんな疑問に立ち返りながら、自動車と深く関わり合う業界のキーマン達へ直撃インタビューを行う企画、それが「THE NEXTALK ~次の世界へ~」だ。
さて、今回のキーマンは、ハイブリッドカーの発展型、そしてクルマの未来型としても注目が集まる、プリウス・プラグインハイブリッド(PHV)の開発を担当した、トヨタ自動車の田中義和チーフエンジニアだ。
プリウスPHVの開発途中、試験的に試乗してもらった25組中1/3の一般ユーザー宅から、PHVへの充電によって家のヒューズが飛ぶというトラブルが報告された。一難去って、また一難。田中チーフエンジニアに降りかかる予想だにしなかった苦難とは一体どんなものだったのか。プリウスPHVの開発秘話が明らかになる。
明るく、元気に、前向きに
トヨタ自動車は、2011年12月に、満を持してプリウスPHV(プラグインハイブリッド)の受注を開始した。2009年に、ホンダからインサイトが200万円を切る価格で発売され、直後、トヨタもプリウスを過去もっとも低い価格205万円で発売することで、エコカー補助金の追い風もあわせ、ハイブリッドカーが一気に普及した。
そして2010年には電気自動車も市販されることとなる。世界的にも、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、そして電気自動車参入への動きが急となる中で、プリウスPHVの発売を迎えた。このプリウスPHV開発に当初より従事してきた田中義和主査に、プラグインハイブリッドカーのすべてを語ってもらう。
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