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日本にない日本車 2011/6/28 14:18

日本にない日本車/トヨタ タンドラ(3/3)

関連: トヨタ Text: 桃田 健史 Photo: 桃田健史
日本にない日本車/トヨタ タンドラ

(エピソード1)

「タンドラ」が登場する前まで、アメリカ人はよくこんなことを言っていた。

「日本のピックアップトラックはダメだ、だってV8がないんだから」

それまで北米トヨタのピックアップトラックは、「T100」のV6エンジンが最大サイズだった。

では、何故V8がないとダメなのか。

それは、実用としてトーイング・ケーパビリティ(牽引能力)では「V8」がベターであり、ステイタスシンボルとして「V8」の方が「V6」よりカッコいいとアメリカ人は思ってきたからだ。

ところが、最近になって「V6」信仰のアメリカ人が増え始めた。今年1月に新たに投入されたフォード「F150」V6モデルの売り上げが好調。ガソリン高による節約効果が第一の理由となる。

「タンドラ」でも、「V6強化策」が検討されるだろう。

(エピソード2)

テキサス州の、とあるトヨタディーラー。

そのショールームに「タンドラ」が展示されている。しかし、展示といってもボディがない。プラットフォーム(車体)+パワートレインだけなのだ。

しかも、ライバルのフォード「F150」、シボレー「シルバラード」、ダッジ「ラム」も、「タンドラ」同様にボディがない状態で並んでいるのだ。

そしてこの展示では、「いかにタンドラの各部が頑丈に出来ているか」を説明している。

サスペンションの接合部分、ステアリングギアボックス周辺など、ピンポイントで「タンドラが最もタフな造りだ!」と強調している。

フルサイズピックアップトラックの商品選び、決め手は「タフネス」なのだ。

(エピソード3)

トヨタ タンドラ

「タンドラ」の製造工場は、テキサス州南部のサンアントニオ。

同地は温暖な気候で、観光地としても知られている。市内中心部のホテルは運河でつながり、そのほとりにはレストランがひしめいている。そのため、製造業は盛んではない。

トヨタが同地郊外に「タンドラ」用の組み立て工場の建設を決めた際、課題は組立工の教育だった。

組立工として応募してきたほぼ100%の人が、製造業未経験者だったのだ。前職はホテル従業員、不動産業、飲食業などサービス業ばかり。

そこでトヨタが行ったのが、「おもちゃの車の組立て練習」だ。それを、研修というイメージではなく、ゲーム感覚で行ったのだ。

グループ毎に分かれ、ヨーイドン!で作業開始。最初はどのグループもあたふた、どたばたしていた。だがシロート集団でも、毎日の反復練習で徐々に上達。見事に規定タイムをクリアしたグループはハイファイブ(お互いが手を高い位置で叩いて喜ぶこと)で満面の笑顔。

いまでは、同工場もトヨタ品質をしっかり保持し「タンドラ」の生産を続けている。

タンドラが日本で販売される可能性は?

トヨタ タコマ

「難易度9」

※難易度(1~10までの10段階、10が難易度の最高値。筆者の個人的判断による。)

このボディサイズ+V8は、さすがに「北米に特化し過ぎ」だ。

「タンドラ」の代わりとして、「タンドラ」よりひと回り小さいミッドサイズピックアップトラックの「タコマ」なら、日本市場対応も無理ではないかも?

だが、世界市場全体で見ると、トヨタのピックアップトラックはIMV「イノベーティブ・インターナショナル・マルチパーパス・ヴィークル」が主流だ。

北米向けの「タンドラ」「タコマ」より、東南アジア生産のIMVが日本に輸出される可能性の方が高いだろう。

筆者: 桃田 健史
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