トヨタのサプライズで自動車業界とIT業界に激震! ついに自動運転に本気になった?

トヨタのサプライズで自動車業界とIT業界に激震! ついに自動運転に本気になった?
アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス) 画像ギャラリーはこちら

まさにサプライズ! なのだが…

アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス)アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス)

自動車業界とIT業界、どっちもビックリ仰天! そんな発表が、アメリカのシリコンバレーで5月10日(現地時間)に行われた。

これは、GTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス)というイベントでの基調講演でのひと幕だった。GTCの主催者である、画像認識や画像処理の強い演算装置GPU(グラフィクス・プロセッシング・ユニット)分野の大手、米NVIDIA(エヌビディア)がトヨタと自動運転に関する共同開発を行うというものだ。

具体的には、エヌビディアのGPUなどを組み込んだ自動運転向けのプラットフォーム、「DRIVE PX2」をトヨタが使い、トヨタが数年後に量産を目指している完全自動運転の実現にむけて2社で開発を進めるという。また、今回の発表前の時点で、両者の共同開発は始まっていることも明らかになった。

この前の週には、PC(パーソナルコンピュータ)の領域で、CPUと呼ばれる演算装置の最大手である米インテルが、メディア向けに自動運転技術の各種お披露目をしたばかり。

このタイミングで、エヌビディアがトヨタとの連携を発表したのは、明らかにインテルに対する宣戦布告である。

こうして、半導体ビジネスの中で、世界の自動車産業を巻き込んだ熾烈な企業間競争が勃発したことを受けて、日本の経済メディアや技術系メディアは、今回のエヌビディアのサプライズ発表を大きく取り上げた。

しかし、それはあくまでも、技術屋目線や経営者目線での話であり、日系自動車メーカーの関係者の多くにとっては「はぁ、エヌビディアって何?」といった程度の認識で、事の重要性を理解できていないのが現実だ。

さらに、一般ユーザーにとっては、「半導体が自動車メーカーの未来とどんな関係があるの?」という程度の認識だろう。もっと言えば「そもそも、半導体って何?」という感じの方も多いはずだ。

>>自動運転へトヨタが本気? エヌビディア主催イベントを写真でみる

日本は自動運転への関心度、世界ナンバーワン

アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス)

とはいえ、日本ではNHKスペシャルや、テレビ東京系列のビジネスサテライトなどでちょくちょく、自動運転に関するニュースが流れる。それは、トヨタや日産などの新商品についてだったり、高齢ドライバーが引き起こす交通事故対策、そして過疎地での交通インフラ維持に向けてなど、様々な観点で報道されている。

一方、自動運転の各種技術で中核をなす大手IT企業が集約するアメリカでは、一般メディアで自動運転について特集が組まれることは滅多にない。

アメリカ人にとって、自動運転や、人工知能を持った自動車といえば未だに、1980年代のテレビ番組「ナイトライダー」を思い出す人が多く、グーグルから分社した「Waymo(ウェイモ)」についても、名前を聞いたことがある人は極めて少ない。

なぜ、米メディアは自動運転について真剣に報道しないのか?

この2週間、米カリフォルニア州サンノゼで、インテルとエヌビディアが主催した自動運転関連の各種イベントに出席していた筆者は、米大手自動車メディア関係者にその疑問を直接投げかけてみた。

解答してくれたのは、ロングリードの編集幹部たちだ。

ロングリードって何?

アメリカのシリコンバレーで行われたGTC(GPU・テクノロジー・カンファレンス)

ロングリードとは、発行部数が月販50万冊以上級のモータートレンド、カー&ドライバー、ロード&トラックなど、大手の自動車媒体を指す業界用語。取材時から記事掲載までの期間(リードタイム)が長い(ロング)とう意味だ。

通常、米国月刊誌の場合、取材から掲載まで2~3ケ月かかる。日本の月刊誌の二倍以上であるため、例えば1月の北米国際自動車ショー(デトロイトショー)の記事が3月発売号に載ったりするのが当たり前だ。そのため、自動車メーカーはロングなリードタイムを逆算して、こうした大手自動車メディアのみを対象として、発売のかなり前の時点で専用試乗会を行うという風習がある。

ただし、近年はロングリードでもウェブサイトやSNSを展開しているため、取材から早めの掲載を心がけるようになった。それでも、紙媒体については、ロングリードであっても読者からクレームがくることは少ないため、昔ながらのロングリードな編集のリズムで仕事をしている。

そのロングリードの編集幹部たちは皆、「自動運転の記事対応に困っている」と漏らす。

要するに、自動車の雑誌やウェブサイトを定期的に見るアメリカ人にとって「自動運転なんてものは、自分たちとは関係ない事」という意識が根強く、仮に記事化しても読者からの反応はほとんどない、というのだ。

そのため、紙媒体(各社にとっての本誌)では、自動車メーカーやIT企業とのお付き合いの関係上、ちょこっとだけ記事を載せる程度。ウェブサイトでも、技術的な本質に詳しく触れることをできるだけ避けるようにしている、というのだ。

実は、こうした傾向は日本の自動車メディア等でもある事だが、アメリカではさらに一般ユーザーは“自動運転に対して冷めている”のだ。

グーグルやアップルによる自動運転ビジネスへの参入や、テスラの自動運転レベルの躍進など、アメリカ発の自動運転がらみニュースが多いが、当のアメリカ人は“あんまり関心なし”というのがアメリカの実態である。

[Text:桃田健史]

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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