トヨタが実質新型車導入ゼロ!?今年の国産新型車は軽含め8車種、なぜ少なくなったのか(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
マツダとスバルの存在感が増す理由
以上のような状況で、日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)では、過去4年間のうち3回をマツダが受賞した。その背景には、同社の第5世代から第6世代モデルの移行での『腹をくくった大転換』がある。
日系ビッグ3と比べてモデルラインアップが少ないマツダは、世界市場向けの商品大転換が、日本市場での大転換と直結した。その結果、マツダ第6世代はユーザーやメディアに対して、強烈なインパクトを与えた。
こうしたマツダと、同じような立場にあるのがスバルだ。2000年代以降、経営方針をアメリカ市場最重視の方向に大きく振ったとはいえ、マツダと同じくモデルラインアップは少ない。
そうしたなかで、今年10月にフルモデルチェンジしたインプレッサは、次の商品ラインアップの先行車として、新プラットフォームに巨額投資を行った。新型インプッサはスバルにとって腹をくくった大転換なのだ。そのため、今年のCOTYでも『注目の1台』になるのは当然だ。
日系メーカーの日本市場に対する考え方は大きく変わっていく
日本は今後、少子高齢化がどんどん進み、クルマを運転する人がどんどん減っていくことは避けれらない。
また、欧米で加速している、ライドシェアリングに代表される『所有から共有』の大潮流が、日本にも押し寄せてくる可能性が極めて高い。
そうしたなかで、日系メーカーにとっての『日本市場に対する考え方』が大きく変わっていくだろう。
たとえ、そうなったとしても、日系メーカー各社には、いつでも腹をくくった気持ちで、魅力ある新型車を国内に導入してもらいたい。
[Text:桃田健史]
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