トヨタ新型「プリウス」早くも納期待ち無しで販売苦戦か?HV車が普通になり特別感薄れる(2/2)
- 筆者: 国沢 光宏
ハイブリッド車が普通になり、プリウスの特別感薄れる
海外での傾向としてハッキリしてきたのが「中型車以上のハイブリッド車は売れない」ということ。どこの国でも中型車以上に乗っている人は自分のお金でガソリンを入れていない。燃費良くても意味がないのだった。けれど小型車に乗っている人の多くは自分のサイフからガソリン代を出している。
翻って日本市場と言えば、世界一のハイブリッド好きかもしれない。ハイブリッドという文字を入れるだけで、動力性能に“ほぼ”影響を与えないほど小っさなモーター(2~3馬力)しか使っていない超簡易式ハイブリッドであっても宣伝材料になってしまうほど。
実燃費など関係無し。ハイブリッドなら何でも良いという流れになってきた。
プリウスの売れ行き不振はトヨタ社内でも深刻な課題
一方で、ハイブリッド車が当たり前になってきたため、本家プリウスであってもクルマとしての魅力無ければ苦戦する。
トヨタのWebで「納期情報」を検索すると、「シエンタ」と「ハリアー」と、受注輸入車である「アヴェンシス」だけ。プリウスの記載なし。つまり普通のクルマと全く同じ納期だと言うこと。
7月の登録台数を見ると絶好調に感じる新型プリウスながら、受注残をこなしただけであり、9月あたりからイッキに落ちそうな展開になっている。プリウスの売れ行き不振はトヨタ社内でも深刻な課題になっているらしく、早くもお買い得装備の特別仕様車まで出てきたほど。
期待していたプリウスPHVの発売も少し延期と発表したトヨタ。PHVも含めハイブリッド車の象徴であるプリウスをどう売っていくのか興味深い。
[Text:国沢光宏]
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