トヨタ プリウスワゴン 試乗レポート/小沢コージ(1/4)

トヨタ プリウスワゴン 試乗レポート/小沢コージ
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プリウスワゴンの敵はプリウス?

「ますますこれで街がプリウスだらけになるな」。

試乗会で知り合いのカメラマンがふと漏らした。そう、ある意味で禁じ手というか、とんでもないクルマが登場したのだ。その名も「プリウススペースコンセプト」。現時点ではプロトタイプだから、コンセプトと付随しているが、発売される4月下旬には「プリウススペース」となるか、それとも「プリウスミニバン」と呼ばれるのだろうか。

文字通り、現行プリウスをベースにストレッチしたスペース系で、厳密には3列7人乗りの「ミニバン」と2列5人乗りの「ステーションワゴン」の2種類が用意される。

サイズはどちらも共通で全長×全幅×全高は4615×1775×1575㎜。現行プリウスより155㎜長く、30㎜広く、85㎜高く、ホイールベースも80 ㎜伸びてるわけでかなり大きいが、パッと見のイメージはかなり近い。違いが分かりやすいのはリアで、テールゲートが切り立っているし、テールレンズの形状も微妙に変わってはいるが、本当の問題はそういうことではない。

要はますますもって世の中がプリウスだらけになるということだ。なにしろ現行型は09年に、最低205万円という超戦略価格で発売され、今だ続いているエコカー減税と、先日終わったエコカー補助金の両方の恩恵をもろに受けて、最近まで日本だけでも月販2万台前後をキープ。2010年はなんと年間30万台以上を売り切って、カローラが記録した1990年以来破られなかったの単一車種の年間販売記録を塗り替えた。

ただでさえ軽を除けば「コンパクトカーとミニバンしか売れない」と言われている日本。この上、ミニバン市場にまで食い込むということは、極端な話、200万円クラスは“半分がプリウス兄弟”になることも考えられるわけで、完璧なひとり勝ち。

となると当然、同じトヨタのスタイル系ミニバンのウィッシュや、ノア&ヴォクシーのような箱形ミニバンの客すら一部取ることも予想されるわけで、ますますもって社内カニバリズム(共食い)は進むのだ。ただでさえ、プリウス登場で他のトヨタ車が売れなくなったと言われる今、まさに話題騒然のクルマなのだ。

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小沢 コージ
筆者小沢 コージ

横浜市出身。バラエティ自動車ジャーナリスト。自動車メーカー、「NAVI」編集部員を経てフリーに。現在、雑誌やネットに多数連載。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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