トヨタ SAI 試乗レポート/松下宏(2/3)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:原田淳/オートックワン編集部
オーソドックスながらシルエットが独特なエクステリア
外観デザインはオーソドックスなセダンであると同時にトライアングルシルエットを採用することで、独特のセダンスタイルを作っている。
5ドアのプリウスが表現した先進イメージとは異なるが、並みのセダンとは違う存在感が表現されたデザインだ。やや傾斜を強めたピラーを前後に押し出し、ボンネットやトランクリッドのオーバーハングを短くすることで、密度の高いパッケージングを実現したのもポイント。
トライアングルシルエットの採用は、Cd=0.27というセダンとしては極めて優れた空力特性に繋がっている。また、空力特性の向上には、やや波を打った形状のルーフ断面やアンダーフロアの空力処理なども貢献している。
インテリアは、操作系のスイッチ類を極力少なくしたスマートなデザインで処理されている。センタークラスターにあるオーディオコントロールの樹脂パネルがかなりの面積を占めているのが印象的だが、このあたりは色調や質感にもうひと工夫欲しい感じがあった。
たとえば、ピアノブラックなども良いかと思ったが、モデリスタのドレスアップパーツとしてこの部分全体を木目調やピアノブラックにしたものが用意されていた。
後席の居住空間は、同じ2.4リッターセダンのカムリと比較してしまうと狭くなるのは仕方ないが、寸法的にはクラウンやマークXなどのFRセダンと同等か、それ以上の広さが確保されているという。
SAIはハイブリッド車なので、リアシートの裏側に電池の搭載スペースが設けられているが、シートの肉厚を薄くすることなどによって影響を最小限に抑え、トランクルームにもゴルフバッグ4個が入るという。
この記事にコメントする