トヨタ 新型シエンタ&シエンタハイブリッド 試乗レポート|1ヶ月で約5万台も受注! 激売れの秘密を徹底分析(3/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:原田淳・茂呂幸正
2列目シートは6人乗りと7人乗りで2種類の仕様がある
2列目(セカンドシート)は1列目に比べると座面奥行が30mm短く460mmにとどまる。それでも大腿部のサポート性に不満を感じるほどではない。
2列目には2人掛けの6人乗りと、3人掛けの7人乗りを設定した。ほかのミニバンの2列目は、2人掛けであれば両側にアームレストが装着されてゆったりした座り心地を演出している。
しかしシエンタの2人掛けは、アームレストは中央のみで角度の調節機能もなく、座面に収納ボックスを装着した。なのでベンチタイプの7人乗りと比較して、機能的にも気分的にも大差はない。強いて座り心地に優劣を付けるなら、収納ボックスが備わらない7人乗りが柔軟で快適だ。
なので好みに応じて選べば良いが、2WDのベーシックなXは7人乗りのみの設定だ。4WDは中央にプロペラシャフトの通路があるから、グレードを問わず6人乗りのみになる。
最小限ながら大人でも乗車可能なシエンタの3列目席
3列目は2列目を後端に寄せた状態では足元空間が狭くて実質的に座れない。そこで身長170cmの大人6名が乗車した状態を想定し、2列目に座る同乗者の膝先空間を握りコブシ1つ分まで詰めると(1列目の下に足が収まりさほど窮屈ではない)3列目の膝先にも握りコブシ半分程度の空間を与えられる。
窮屈であることは確かだが、シエンタの場合、薄型燃料タンクの採用で床と座面の間隔に相応の余裕がある。なので膝が持ち上がる窮屈な姿勢にならず、2列目の下に足が収まりやすいこともあって、意外に普通に座れる。狭い空間に体がスッポリとハマリ込む感覚だ。座面の奥行は420mmと短いが、柔軟性は相応にあるから、補助席のレベルは十分に上まわる。
3列目をほかのミニバンと比べると、フリードほど膝は持ち上がらない。さらにウィッシュやプリウスαよりも快適だ。アイシスと比べても、同等か少し勝る居住性を得ている。
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