【試乗】トヨタ 新型 ヴィッツ[2014年4月マイナーチェンジ] 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
欠点潰しを主眼としたトヨタらしいマイナーチェンジ
まさに「欠点潰しのマイナーチェンジ」だ。マイナーチェンジ前の「トヨタ ヴィッツ」は、内装の質感や乗り心地に不満があった。しかも2010年に現行 3代目 ヴィッツがフルモデルチェンジした後、2012年にはライバル車の「日産 ノート」(2代目)、2013年には「ホンダ フィット」(3代目)がそれぞれフルモデルチェンジを行った。2011年には、同じトヨタからコンパクトなハイブリッド専用車の「アクア」も登場している。
こうなるとヴィッツは辛い。コンパクトカーは軽自動車に次いで人気が高く、ライバル車同士の競争も激しい。商品力から価格まで横並びで比較され、少し劣っているところがあれば、販売面で追い抜かれてしまう。
特に今は身内のトヨタ アクアが絶大な人気を誇り、ヴィッツは販売順位を下げている。2013年度(2013年4月~2014年3月)の販売統計を見ると、軽自動車を除いても、ヴィッツの売れ行きは、アクア、「トヨタプリウス」&「プリウスα」、フィット&「フィットシャトル」だけでなく、「トヨタカローラ」シリーズ(カローラアクシオ/カローラフィールダー/カローラルミオン)や「日産 セレナ」にも抜かれた。車名別ランキングでは第7位だ。
日本車全体で見れば上位だが、2005年に登場した先代型2代目ヴィッツは、月別ランキングで小型&普通車のトップに立った実績もある。「過去の栄光」に比べると、現行型の下降は著しい。そこで「欠点潰しのマイナーチェンジ」となった。
詳細は2014年4月21日に掲載した「トヨタ新型ヴィッツ(2014年4月マイナーチェンジ)新型車解説」をご覧いただくとして、今回は試乗した印象をお伝えしたい。
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