トヨタ アルファード 試乗レポート

  • 筆者: 松下 宏
  • カメラマン:原田 淳
トヨタ アルファード 試乗レポート
フロントビュー リアビュー インテリア フロントシート エンジン 走り トランクルーム 画像ギャラリーはこちら

エルグランドとはいいライバル関係。

フロントビューリアビュー

アルファードは上級ミニバンで一番人気の座を維持するクルマ。かつてグランビア/グランドハイエースの時代にはエルグランドに大差を付けられていたが、平成14年にFF方式を採用したアルファードが登場すると、すぐにエルグランドを逆転してクラス首位の座を維持してきた。販売系列の違いでアルファードGとアルファードVとがあるが、グリル回りのデザインが少し異なる程度で、基本的に同じクルマである。

プラットホームはエスティマと共通だが、アルファードは全高が高くて全長も長い。より大きなボディの中により広い室内空間を持つのが特徴だ。搭載エンジンは直列4気筒2.4LとV型6気筒3.0Lの2機種。4気筒エンジンをラインナップすることが売れ行きの良さにつながった。

ライバルのエルグランドも今年からV型6気筒の2.5Lエンジンを搭載するようになり、アルファードがマイナーチェンジのはざまとなった4月には久々に販売台数で上位に立ったが、アルファードのマイナーチェンジが終わった今、改めて販売合戦が始まることになる。

ちょっとした装備変更は、魅力アップ。

インテリアフロントシート

今回の変更はマイナーチェンジなのでボディの基本シルエットなどは変わらない。ただステアリングの操舵角に合わせてヘッドライトを左右に動かすAFSを採用するため、ノーズの部分が40mmほど延長されている。これはボディプレスには手を加えず、バンパーやグリルなどの樹脂部品を変更することよって処理している。

ライト回りのデザインはディスチャージヘッドライトを採用することなども含めて変更され、フロントグリルのデザインもGとVがそれぞれ違いを明確にしながら新しくなった。またリヤもコンビネーションランプやガーニッシュのデザインが変更された。

インテリア回りではオプティトロンメーターのデザインが大きく変更されたほか、センター部分を中心にインパネのデザインが新しくなり、シート表皮なども変更されて質感を高めている。

装備関係ではアルファード・ハイブリッドに採用されたサイドモニターが注目される装備である。

大きな変更は、足回り。

エンジン走り

今回のマイナーチェンジで最も大きな変更点はV型6気筒3Lエンジンに5速ATが組み合わされたこと。これによる変速フィールの違いは大きい。段数が増えた分だけ変速時のショックが小さくなり、より有効にエンジンのパワーを引き出せる分だけスムーズで力強い走りが可能になった。

ギア比がワイドになった分だけ高速クルージングでのエンジン回転数が抑えられ、燃費や静粛性にも貢献している。

ミニバンはともかくセダン系のモデルなら、3L車のATが5速、6速というのは当たり前の時代だから、アルファードの5速化も当然のこと。今回の変更でやっと世間並みになったといってもいい。

今回のマイナーチェンジというか、それより少し前の段階から、足回りにも手が加えられている。スタビライザーの接続部分が改良され、コーナーでロールするときの挙動が穏やかなものにしたという。従来のモデルと同時に乗り比べたわけではないので分かりにくい面もあるが、ロールが始まるときの初期の動きがゆったりしたものになっていて、安心感のある走りが得られた。

注目を集め続ける上級ミニバン市場。

トランクルーム

スペシャリティなパーソナルカーとして、シートアレンジにも工夫が凝らされている。

これだけ大きなボディを必要とするユーザーがどれだけいるのかとも思うが、現実に上級ミニバンは好調な売れ行きを示している。単に多人数乗車を目的とするだけでなく、大柄なボディと高い着座位置によるステイタス性を備えることなどが、多くのユーザーを惹きつける理由である。

マイナーチェンジによって魅力を向上させたので、アルファードが改めて好調な売れ行きを示すのは当然のこと。今回のチェンジでの改良幅の大きい3L車が、これまでよりもやや多く売れるようになるとみられる。

とはいえ、3L車の価格は相当に高い。しかも多様なオプションが用意されていて、欲しいものがいろいろある。となると、車両価格の安い2.4L車をベースにオプションを装着するのが現実的な選択だろう。お勧めグレードは2.4AX Lパッケージだ。

オプションはデュアルパワースライドドア、HDDナビゲーション、SRSサイドエアバッグ、G-BOOKアルファ、ETC車載器などの中からニーズに合わせて選びたい。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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