トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL[2013年秋 マイチェンモデル] 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/3)

トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL[2013年秋 マイチェンモデル] 試乗レポート/渡辺陽一郎
トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車] 画像ギャラリーはこちら

マイナーチェンジで乗り心地がさらに良くなった

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新型ハイエースバンの走行性能に関しては、先に述べたように、スーパーGLの足まわりが変更を受けた。この効果は大きい。

もともとハイエースは商用車の中では乗り心地の優れたクルマだったが、スーパーGLはさらに進化した。足まわりが柔軟に伸縮して、路面上の細かなデコボコを伝えにくい。段差を乗り越えた時のショックもしっかりと吸収する。

商用車の足まわりは荷物の積載を前提に開発され、タイヤの指定空気圧も乗用車に比べれば高い。ハイエースバン スーパーGLの場合、タイヤサイズは15インチ(195/80R15)で、装着していた銘柄はブリヂストン エコピア RD-613。指定空気圧は前輪が325kPa、後輪が300kPa(軽積時)となっている。

こういった設定によって乗り心地が犠牲になりやすいが、ハイエースバンのスーパーGLは、荷物を積んでいない状態でもワゴン的な乗り心地であった。今回、取材に同行したNV350キャラバンも新型になって快適性を向上させたが、試乗車の走行距離が1万4000km弱に達していたこともあり、ハイエースバンのスーパーGLに比べるとバタバタとした粗さを感じた。

サスペンションの改良で車両の動きまで滑らかに

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そして乗り心地の改善は、操舵感や走行安定性にも良い影響を与えている。

ハイエースバンの4ナンバーボディは、全幅が1695mmで全高は1980mmと高い。NV350キャラバンなども同様だが、危険な状態に陥るのを防ぐため、操舵に対する車両の反応を鈍めに抑えるのが普通だ。ハイエースバン スーパーGLも、もちろん機敏に反応することはないが、違和感をあまり抱かない。ボディの傾き方も穏やかに進み、唐突に傾くことがないから安心できる。乗り心地から運転感覚まで、車両の動きが全体的に滑らかになった。

3リッターディーゼルターボの力強い走り

トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車]

エンジンは、直列4気筒ガソリンの2リッターも選べるが、試乗車は3リッターのディーゼルターボであった。最高出力は144馬力(3400回転)だから、ガソリンエンジンの2リッタークラスだが、最大トルクは30.6kg-m(1200~3200回転)になり、3リッターに匹敵する。「マツダ CX-5」や「アテンザ」のディーゼルのような40kg-mを超える大トルクではないが、発生回転域も下がるため、発進直後から力強い。

ATは4速タイプ。Dレンジに入れた状態では、フルにアクセルペダルを踏んだ状態でシフトアップは3800回転付近で行われる。ガソリンエンジンと違って高回転域の伸びは良くないが、軽くアクセルを踏みながら、1500回転前後でシフトアップを重ねていく時の感覚は心地好い。

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ユーザーによって評価が分かれそうなのは、1500回転付近で聞こえるディーゼル特有の粗いノイズだろう。エンジンがフロントシートの下に搭載されることもあり、静粛性を重視するユーザーは馴染みにくいと思う。

その半面、1980~90年代に全盛期を迎えた往年のディーゼルを知っているオジサン世代には懐かしい。底力があり、荷物を積んでいない状態でも車両重量が1700~1900kgに達するハイエースには、ピッタリのエンジンだ。

JC08モード燃費は11.2km/L。特に優れた数値ではないが、2リッターのガソリンエンジンが9.2km/Lだから、動力性能の余裕と併せてディーゼルターボのメリットを実感できる。軽油の価格も、レギュラーガソリンに比べると1リッター当たり20円ほど安い。

ヴェルファイア並みの価格だが、個人ユーザーでも選ぶ価値アリ

トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL[2013年秋 マイチェンモデル] 試乗レポート/渡辺陽一郎 11

ハイエースバンの車両価格は、3リッターのディーゼルターボを積んだスーパーGLになると338万914円だ。アルミホイールやスマートエントリー&スタート、さらにカーナビなどのオプションパーツを加えると、370万円くらいになりそう。2.4リッターエンジンを積んだヴェルファイアの中級グレードに匹敵する。そう考えると割安ではないが、耐久性が優れているから、長距離を移動する機会の多いユーザーにはピッタリ。長期間にわたって愛用できる。

最近のコンパクトカーなどに乗ると、内外装の質感や乗り心地の低下に肩を落とすこともあるが、ハイエースは着実に進化している。本来あるべきトヨタ車の本質を見たような気がした。

 [レポート:渡辺陽一郎/Photo:茂呂幸正]

トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[FR] 主要諸元

トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車]

全長x全幅x全高:4695x1695x1980mm/ホイールベース:2570mm/乗車定員:2/5名/駆動方式:後輪駆動(FR)/ドア数:5ドア/積載量:1000/850kg/エンジン種類:直4 DOHC コモンレール式直噴ターボ(1KD-FTV型 ディーゼルエンジン)/使用燃料:軽油/総排気量:2982cc/最高出力:144ps(106kW)/3400rpm/最大トルク:30.6kgf・m(300N・m)/1200-3200rpm/トランスミッション:4速AT/車両本体価格:3,380,914円[消費税8%込み]

トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車]トヨタ 新型 ハイエースバン スーパーGL(ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロア)[オプション装着車]

※試乗車に装着される主なオプション《下記の価格は消費税別》

195/80R15 107/105L LTタイヤ(15x6J アルミホイール)[60,000円]/SRSエアバッグ+プリテンショナー&フォースリミッター機能付シートベルト(助手席)[15,000円]/リアフォグランプ(右側のみ)[10,000円]/リアサイドガラス 両側固定式(プライバシーガラス)[-12,000円]/LEDヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)[60,000円]/電動格納式リモコンドアミラー(ヒーター付・メッキタイプ)[5,000円]/スマートエントリー&スタートシステム(スマートキーx2)[33,000円]/デュアルパワースライドドア(挟み込み防止機能付)[88,000円]/ステアリングスイッチ(オーディオ)[2,000円]/アクセサリーコンセント(AC100V・100W・インパネ+リアクォータートリム)[10,000円]/ホワイトパールクリスタルシャイン(特別色)[30,000円]/寒冷地仕様[25,000円]/フロアマット(デラックスタイプ・販売店オプション)[13,000円]/スマートナビ(G-BOOK mXモデル・販売店オプション)[155,500円]/マルチビューバックガイドモニター(販売店オプション)[32,000円]/ETC車載器(ビルドイン・ボイスナビ連動)[16,100円]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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