日本版コンシューマレポート-トヨタ ラクティス ユーザー試乗レビュー-(3/6)
- 筆者: 桃田 健史
新型ラクティスのユーザー評価・レビュー/インテリア
上記データでは「メーターの見易さ」4.0点、「乗り降り運転席」4.0点、「室内の広さ」4.1点、 「カーゴスペース」4.2点が高得点の領域である4.0点オーバー。その他は、無難な結果となった。
本連載でも度々指摘しているが、ユーザーは車内空間/インテリアの評価基準が「ミニバン」になっている。
日本市場専用に特異進化した「ミニバン」と比べると、世界戦略車の車内評価は、どうしても厳しくなるようだ。ただし、上記表上は「質感」が3.4点と低いが、コメントの中では質感の高さを評価する声が多かった。
これには筆者も同感だ。ダッシュボードはオーソドックスな意匠(=デザイン)だが、重厚感と上質感がにじみ出てくるような雰囲気がある。そこに、欧州っぽさが漂う。
さて、「これって、アリ?」の他、三浦さんに直球勝負で質問をした。
「結局のところ、『ラクティス』で一番見て欲しいところは何ですか?」
「室内の広さ、ですね。これにより、ゆったりと長距離走れる(乗車出来る)ことです。また、女性が簡単に操作できる車内機構も充実させました。ウイークデーに奥さんが使うケースが多いですから。リアシートの可倒レバーや、荷室のラゲッジボードをジックリ見て頂きたい」(三浦さん)
実車で確認してみると、なるほど、可倒レバーは軽いタッチ、ラゲッジボードも片手でラクラク出し入れ出来た。
では、「これって、アリ」をもうふたつ。
「オプションも充実、という感じですが。Gあたりを買ってもらってオプションどんどんつけて欲しいという狙い。これって、アリ?」
「アリですね。特にお勧めは、パノラマルーフ。先代モデルでは、日本市場での装着率は3%程度でした。新型では開口面積を大きくしまして、リアシートでもパノラマルーフを十分に体験出来ます。ぜひ、オプション販売を増やしたいです」(三浦さん)
「ホンダの場合、コンパクトカーではインテリアをかなりスポーティにしています。これについて、質感の是非を問う声がユーザーだけでなく、ホンダ社内にもあります。今回、ラクティスでインテリアの質感にこだわったのは、ホンダへの対抗意識。これって、アリ?」
「ナシです。ラクティスは、欧州や日本でも、コンパクトカーより上のクラス、ミニバンやSUVなどに今まで乗っていた人が、実用でそこまで大きな車が要らなくなったものの、ハッチバックまで小さくはしたくない。そういう方向けの商品ですので、インテリアをチープにしたくなかったのです」(三浦さん)
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