新型プリウスPHVの発売開始が待ち遠しい！～ひと足お先に試乗レポート(プロトタイプ編)～(2/3)

サーキットにおいても新型プリウスPHVの動力性能に不満を持つことはなかった！

新型プリウスPHVはいまのところナンバーのないプロトタイプと言うことで、試乗場所は「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」、つまりサーキットだ。更に路面状況はウエットと、ハードルはかなり高い・・・。

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まずはEV(電気自動車)モードでスタート。

モーターのみでスーッと発進する感覚はプリウスと変わらないが、違いはアクセルを更に踏み込んでいった時だ。

システム出力は90kWと大きいため、加速が頭打ちになることがない。普通のプリウスのEVモードよりもパンチがあり、力強い加速が続く。袖ヶ浦フォレストウェイのコースは1周約2.4kmと短いが、アップダウンが厳しく加減速が多いコーナーが多いが、そんな条件下でも新型プリウスPHVの動力性能に不満を感じることはなかった。

もちろん、サーキットと言うことでアクセル開度や速度は一般道よりも高めだが、想像よりはバッテリーの減るペースが少ないように感じたのは、大容量バッテリーの回生性能の高さや、制御系の効率アップの効果もあるのだろうか？

EVモードとHVモード、その走りに違いはあるのか

続いてHV(ハイブリッド)モードを試すが、バッテリー残量が多いと、アクセルを全開にしない限りほぼEVモードで走れてしまう(笑)。

バッテリー残量が少なくなると、ようやくエンジンが頻繁に始動するようになる。動力性能は、ストップ＆ゴーのような条件では若干重さは感じるものの、普通に乗っている限りはプリウスとほぼ同等と言っていいと思う。新型プリウスPHVはベースのプリウスよりも150kgも重いはずなのに・・・

走りこんでいくと、更なる欲も出てくるが

走りは、先代プリウスPHVの印象が非常に悪かったので、正直言うとあまり期待はしていなかったが、TNGAの実力の高さを実感させられた。150kgの重量増がいい方向に働き、前後バランスの良さと重心が低くなったことにより、コーナーでの安心感も非常に高い。

ただ追いこんでいくと、リアの安心感はもう少し欲しいな・・・と感じたのも事実。リアに重いバッテリーを積んでいる影響かと思い、比較のため用意されていた現行プリウスでも同じように走ってみたが、特性は似た感じ。これはエコ性能を意識したタイヤが起因しているのだろうか！？ TNGA採用で基本性能が大きくアップしていることもあり、更なる欲が出てしまう。

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重さの影響もあり、新型プリウスPHVは重厚かつしっとりした走りを得た

 走りの味付けに関しては、比較的キビキビ系のプリウスに対し、新型プリウスPHVはより重厚かつシットリ系で、質の高さも感じる。プリウスファミリーのフラッグシップと言う意味では納得。

それは静粛性に関しても言えることで、プリウスよりもリア周りから聞こえるロードノイズが抑えられている印象を受けた。

実は筆者は新型プリウスにプレミアムオーディオが付かないのが不満の一つだったが、PHVには北米仕様に設定済みのJBLサウンドシステムがセレクトできるようになったのも嬉しいポイントである。